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日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 01月 11日 ( 1 )


2016年 01月 11日

報恩抄文段 下十 「臨終の時、色黒き者は地獄に堕つ」「心、地獄の黒色を画くが故に」


一 ()(じょう)大師のごとく

此の下、は三に不懴悔(ふさんげ)(ほう)(ぼう)を責む、亦三と()す。初めに懴悔の(ぼう)(ざい)(なお)滅し難き例を引き、次に「されば弘法・慈覚」等の下は(まさ)しく不懴悔の罪を責め、三に「世親(せしん)」の下は、懴悔親切の例を引き、不懴悔の(ぼう)(ざい)大なるを(しゃく)(じょう)す。初めの引例の中に「例せば不軽(ふきょう)」とは、例せんが為に例を引くなり。

文に云う世親(せしん)菩薩」とは啓蒙(けいもう)五・四十五、「馬鳴(めみょう)菩薩」とは啓蒙八・六十を()いて見よ。

一 嘉祥大師の法華(ほっけ)(げん)を見るに等

此の下は四に謗法の根本を責む、亦二と為す。初に例を引いて義を定め、次に「嘉祥大師・()があらば」の下は正しく責む。

文に云う(ただ)法華経と諸大乗経とは乃至理は(ひとつ)とこそ・かかれて候へ」等とは、顕謗法抄十二・三十二に云く「諸大乗経の中の理は未開会(みかいえ)の理、いまだ()小久(しょうく)(じょう)これなし法華経の理は開会の理・記小久成これあり」等云云。諸大乗経の理は未開会の理、記小無き故に有名(うみょう)無実(むじつ)なり、久成無き故に本無今(ほんむこん)()なり。(なん)ぞ有名無実・本無今有の理を(もっ)て、法華(かい)(けん)名体(みょうたい)()(じつ)本有(ほんぬ)常住(じょうじゅう)の理に(どう)じて(ひと)つと云わんや。(あに)謗法の根本に(あら)ずや。

一 されば善無畏(ぜんむい)三蔵(さんぞう)は中天竺の国主なり。

(つぶさ)に宋高僧伝第二初の如し云云。此の下は次に別して()す、亦二と()す。初めに漢土(かんど)の三師を破し、次に「弘法(こうぼう)大師は()ぬる天長」の下は、本朝の両師を破するなり。初めの漢土の三師を破する文、亦二と為す。初めに(まさ)しく三師を破し、次に「()の三人」の下は、一切(いっさい)末流(まつりゅう)を破す。

初めの正しく三師を破するを(おのずか)ら三と為す。初めに善無畏、次に金剛(こんごう)()、三には不空三蔵なり。初めの善無畏を破する文、亦七と為す。一には出家(しゅっけ)修道(しゅどう)、二には退(たい)大取(だいしゅ)(しょう)、三には台家(たいけ)憎嫉(ぞうしつ)、四には現報(げんぽう)頓死(とんし)、五には()()逆風(ぎゃくふう)、六には臨終(りんじゅう)悪相(あくそう)、七には謗法(ほうぼう)堕獄(だごく)なり。

文に云う「位をすてて他国にいたり乃至(ないし)百千の石の塔を立て」等とは、善無畏三蔵は中印度烏萇奈(うじょうな)(こく)の仏手王の太子なり。七歳にして位に()き、十三にして国を兄に(ゆず)り、出家遁世(とんせ)して南の(かた)海浜(かいひん)に至り、殊勝(しゅしょう)招提(しょうだい)()い、法華経を受く。(いさご)(あつ)めて塔を(つく)ること(すで)に一万所、身を売船に寄せて()いて諸国に(あそ)ぶ等云云。故に知んぬ「百千の石の塔」とは、即ち沙を聚めて塔を(つく)ること已に一万所なり。

文に云う(たちまち)頓死(とんし)して」とは、啓蒙(けいもう)七・六十一に(つぶさ)に大日経の(しょ)第五及び義釈の四・三十九、止私の二の末十六を引く、(また)金山の一の上三十二、中正の十六・七十等、()いて見よ。

文に云う(こん)()三界(さんがい)の文を(とな)えて」等とは、

問う、無畏の本伝に(いま)だ此の事を見ず、如何(いかん)

答う、()の本伝に(なお)頓死(とんし)繋縛(けばく)の事を(かく)して之を()せず。(しか)りと(いえど)も、無畏の直語(じきご)、大日経の(しょ)等の文に顕然(けんねん)なり。是れ(すなわ)内外(ないげ)の通例なり。礼記(らいき)(さい)(とう)に曰く「先祖(せんぞ)たる者は、美有らざる()く、悪有らざるも莫し。(これ)(めい)ずる義は美を(しょう)してを称せず。此れ孝子・孝孫の心なり」等云云。故に諸伝に多く善事を()せて不善を載せざるは(すなわ)ち此の(いい)なり。

当に知るべし、()()始めに()の家に()り。書伝・口伝(くでん)、相伝せざること無し。故に知んぬ、此の事、(あに)本拠(ほんきょ)からんや。(いわん)や「(こん)()三界(さんがい)」の文を()地獄の文と名づくること、其の例分明(ふんみょう)なり。法華伝の悪意、毒意、(あに)其の事に(あら)ずや。啓蒙三十三・四十二の如し云云。

文に言う「人死して(のち)・色の黒きは地獄の(ごう)と定む」等とは、書註九・七に正法念経を引いて云く「白色は人天(にんでん)乃至黒色は地獄」等云云。大論九十四・二十一に云く「臨終(りんじゅう)(とき)色黒き者は地獄に()つ」等云云。文の四・六十一に云く「(こころ)地獄の黒色を(えが)く」等云云。此れより下は、謗法(ほうぼう)堕獄(だごく)を明かすなり。


                     つづく
報恩抄文段下 目次



by johsei1129 | 2016-01-11 16:53 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)