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日蓮大聖人『御書』解説

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2022年 08月 06日

人の心を貫く妙法蓮華経は宇宙に遍満し一体であると明かされた 【三世諸仏総勘文教相廃立】

その三、本文及び要点解説

本抄は長文になるため本文を分割して、本文と分割箇所の要点解説を順次記述していきます。



          弘安二年十月 五十八歳御作 日蓮之を撰す


 夫れ一代聖教とは総(す)べて五十年の説教なり、是を一切経とは言うなり、此れを分ちて二と為す・一には化他・二には自行(注)なり、一には化他の経とは法華経より前の四十二年の間説き給える諸の経教なり、此れをば権教(ごんきょう)と云い亦は方便と名く、此れは四教の中には三蔵教・通教・別教の三教なり・五時の中には華厳・阿含・方等・般若なり、法華より前の四時の経教なり、又十界の中には前の九法界なり、又夢と寤(うつつ)との中には夢中の善悪なり、又夢をば権と云い、寤をば実と云うなり、是の故に夢は仮に有つて体性無し故に名けて権と云うなり。

寤は常住にして不変の心の体なるが故に此れを名付けて実と為す。
故に四十二年の諸の経教は、生死の夢の中の善悪の事を説く、故に権教と言う。
夢中の衆生を誘引し驚覚して、法華経の寤と成さんと思食(おぼしめ)しての支度方便の経教なり、故に権教と言う。

斯れに由つて文字の読みを糾して心得可きなり。故に権をば権(かり)と読む、権なる事の手本には夢を以て本と為す、又実をば実(まこと)と読む、実事の手本は寤なり。故に生死の夢は権にして性体無ければ権なる事の手本なり、故に妄想(もうぞう)と云う。

本覚の寤は実にして生滅を離れたる心なれば真実の手本なり、故に実相と云う。
是を以て権実の二字を糾して一代聖教の化他の権と、自行の実との差別を知る可きなり。

故に四教(注)の中には前の三教と、五時(注)の中には前の四時と十法界の中には前の九法界は同じく皆、夢中の善悪の事を説くなり、故に権教と云う。
此の教相をば無量義経に四十余年未顕真実と説き給う已上。

未顕真実の諸経は夢中の権教なり、故に釈籤(しゃくせん) (注)に云く、「性、殊なること無しと雖も、必ず幻に藉(よ)りて幻の機と、幻の感と、幻の応と、幻の赴」とを発(おこ)す。能応と所化(しょけ)と並びに権実に非ず」已上。

此れ皆、夢幻の中の方便の教なり、性雖無殊(しょうすいむしゅ)等とは夢見る心性と寤の時の心性とは只一の心性にして総て異ること無しと雖も、夢の中の虚事と寤の時の実事と二事一の心法なるを以て見ると思うも、我が心なりと云う釈なり、故に止観に云く「前の三教の四弘・能も所も泯(みん)す」已上、



釈籤
天台大師(五三八年―五九七)の講説を、弟子の章安大師灌頂(五六一―六三二)が整理して書物とした法華経解釈三部作に対する妙楽大師湛然(七一一―七八二)の注釈書で全二十巻



その四に続く


by johsei1129 | 2022-08-06 13:25 | 血脈・相伝・講義 | Trackback | Comments(0)
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