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日蓮大聖人『御書』解説

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2021年 10月 25日

妙法蓮華経 薬王菩薩本事品第二十三  訓読

妙法蓮華経 薬王菩薩本事品第二十三  漢訳

爾の時に、宿王華(しゅくおうけ)菩薩、仏に白して言さく、
世尊、薬王菩薩は、云何(いかん)がしてか娑婆世界に遊ぶ。世尊是の薬王菩薩、若干百千万億那由佗の難行苦行有らん。善い哉世尊、願わくは少し解説したまえ。諸の天、龍、神、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩睺羅迦、人非人等、又他の国土より諸の来れる菩薩、及び此の声聞衆、聞いて皆歓喜せん。
爾の時に仏、宿王華菩薩に告げたまわく、
乃往過去、無量恒河沙劫に仏有しき。日月浄明徳如来、応供、正徧知、明行足、善逝、世間解、無上士、調御丈夫、天人師、仏、世尊と号づけたてまつる。其の仏に八十億の大菩薩摩訶薩、七十二恒河沙の大声聞衆有り。仏の寿は四万二千劫、菩薩の寿命も亦等し。彼の国には、女人、地獄、餓鬼、畜生、阿修羅等、及以諸難有ること無し。地の平かなること掌の如くにして、瑠璃の所成なり。宝樹荘厳し、宝帳上に覆い、宝の華旛を垂れ、宝瓶、香炉国界に周徧せり。七宝を台と為して、一樹に一台あり。其の樹、台を去ること一箭道を尽くせり。此の諸の宝樹に、皆菩薩、声聞有って、其の下に坐せり。諸の宝台の上に、各百億の諸天有って、天の伎楽を作し、仏を歌歎して、以って供養を為す。爾の時に彼の仏、一切衆生憙見菩薩、及び衆の菩薩、諸の声聞衆の為に法華経を説きたもう。是の一切衆生憙見菩薩、楽って苦行を習い、日月浄明徳仏の法の中に於いて、精進経行して、一心に仏を求むること万二千歳を満じ已って、現一切色身三昧を得。
此の三昧を得已って、心大いに歓喜して、即ち念言を作さく、
我現一切色身三昧を得たる、皆是れ法華経を聞くことを得る力なり。我、今当に日月浄明徳仏、及び法華経を供養すべし。
即時に是の三昧に入って、虚空の中に於いて、曼陀羅華、摩訶曼陀羅華、細抹堅黒の栴檀を雨し、虚空の中に満てて、雲の如くにして下し、又海此岸の栴檀の香を雨す。此の香の六銖は、価直娑婆世界なり。以って仏に供養す。是の供養を作し已って、三昧より起って自ら念言すらく、
我神力を以って、仏を供養すと雖も、身を以って供養せんには如かじ。
即ち諸の香栴檀、薫陸、兜楼婆、畢力迦、沈水、膠香を服し、又瞻蔔、諸の華香油を飲むこと、千二百歳を満し已って、香油を身に塗り、日月浄明徳仏の前に於いて、天の宝衣を以って自ら身に纒い已って、諸の香油を潅ぎ、神通力の願を以って、自ら身を然して、光明徧く八十億恒河沙の世界を照らす。其の中の諸仏、同時に讃めて言わく、
善い哉善い哉善男子、是れ真の精進なり。是れを真の法をもつて如来を供養すと名づく。若し華香、瓔珞、焼香、抹香、塗香、天繪、旛蓋、及び海此岸栴檀の香、是の如き等の種種の諸物を以って供養すとも、及ぶこと能わざる所なり。仮使国城妻子をもって布施すとも、亦及ばざる所なり。善男子、是れを第一の施と名づく。諸の施の中に於いて、最尊最上なり。法を以って諸の如来を供養するが故に。
是の語を作し已りて、各黙然したもう。其の身の火、然ゆること千二百歳、是れを過ぎて已後、其の身乃ち尽きぬ。
一切衆生憙見菩薩、是の如き法の供養を作し已って、命終の後に、復日月浄明徳仏の国の中に生じて、浄徳王の家に於いて、結跏趺坐して忽然に化生し、則ち其の父の為に、而も偈を説いて言さく、
大王今当に知るべし 我彼の処に経行して 

即時に一切 現諸身三昧を得 

大精進を勤行して 所愛の身を捨てにき
是の偈を説き已りて、父に白して言さく、
日月浄明徳仏、今故現に在す。我先に仏を供養し已って、解一切衆生語言陀羅尼を得、復、是の法華経の八百千万億那由佗甄迦羅、頻婆羅、阿閦婆等の偈を聞けり。
大王、我、今当に還って此の仏を供養すべしと。
白し已って、即ち七宝の台に坐し、虚空に上昇こと高さ七多羅樹にして、仏所に往到し、頭面に足を礼し、十の指爪を合わせて、偈を以って仏を讃めたてまつる。
容顔甚だ奇妙にして 光明十方を照らしたもう 

我適曾供養し 今復還って親近したてまつる
爾の時に一切衆生憙見菩薩、是の偈を説き已って、仏に白して言さく、

世尊、世尊猶故世に在す。
爾の時に日月浄明徳仏、一切衆生憙見菩薩に告げたまわく、

善男子、我涅槃の時到り、滅尽の時至りぬ。汝牀座を安施すべし。我今夜に於いて、当に般涅槃すべし。
又一切衆生憙見菩薩に勅したまわく、
善男子、我仏法を以って汝に嘱累す。及び諸の菩薩大弟子、並びに阿耨多羅三藐三菩提の法、亦三千大千の七宝の世界、諸の宝樹、宝台、及び給侍の諸天を以って、悉く汝に付す。我が滅度の後の所有の舎利、亦汝に付嘱す。当に流布せしめ、広く供養を設くべし。応に若干千の塔を起つべし。
是の如く日月浄明徳仏、一切衆生憙見菩薩に敕し已って、夜の後分に於いて涅槃に入りたまいぬ。
爾の時に一切衆生憙見菩薩、仏の滅度を見て悲感懊悩して、仏を恋慕したてまつり、即ち海此岸の栴檀を以ってツミキと為して、仏身を供養して、以って之を焼きたてまつる。火滅えて已後、舎利を収取し、八万四千の宝瓶を作って、以って八万四千の塔を起つること、三世界より高く、表刹荘厳して、諸の旛蓋を垂れ、衆の宝鈴を懸けたり。
爾の時に一切衆生憙見菩薩、復自ら念言すらく、
我是の供養を作すと雖も、心猶未だ足らず、我今当に更舎利を供養すべし。
便ち諸の菩薩、大弟子、及び天、龍、夜叉等の一切の大衆に語らく、
汝等当に一心に念ずべし。我今、日月浄明徳仏の舎利を供養せん。
是の語を作し已って、即ち八万四千の塔の前に於いて、百福荘厳の臂を然すこと七万二千歳にして、以って供養す。
無数の声聞を求むる衆、無量阿僧祇の人をして、阿耨多羅三藐三菩提の心を発さしめ、皆、現一切色身三昧に住することを得せしむ。
爾の時に諸の菩薩、天、人、阿修羅等、其の臂無きを見て、憂悩悲哀して是の言を作さく、
此の一切衆生憙見菩薩は、是れ我等が師、我を教化したもう者なり。而るに今、臂を焼いて身具足したまわず。
時に一切衆生憙見菩薩、大衆の中に於いて、此の誓言を立つ、
我両の臂を捨てて、必ず当に仏の金色の身を得べし。若し実にして虚しからずんば、我が両の臂をして還復すること、故の如くならしめん。
是の誓を作し已って、自然に還復しぬ。斯の菩薩の、福徳智慧の淳厚なるに由って致す所なり。爾の時に当たって、三千大千世界六種に震動し、天より宝華を雨して、一切の天、人、未曾有なることを得。
仏、宿王華菩薩に告げたまわく、
汝が意に於いて云何。一切衆生憙見菩薩は、豈異人ならんや。今の薬王菩薩是れなり。其の身を捨てて布施する所、是の如く無量百千万億那由佗数なり。宿王華、若し発心して、阿耨多羅三藐三菩提を得んと欲すること有らん者は、能く手の指、乃至足の一指を然して仏塔に供養せよ。国城、妻子、及び三千大千国土の山林、河池、諸の珍宝物を以って供養せん者に勝らん。
若し復人有って、七宝を以って三千大千世界を満てて、仏、及び大菩薩、辟支仏、阿羅漢に供養せん。是の人の所得の功徳も、此の法華経の、乃至一四句偈を受持する、其の福の最も多きには如かじ。

宿王華、譬えば一切の川流、江河の諸水の中に、海為れ第一なるが如く、此の法華経も亦復是の如し。諸の如来の、所説の経の中に於いて、最も為れ深大なり。又、土山、黒山、小鉄囲山、大鉄囲山、及び十宝山の衆山の中に、須弥山為れ第一なるが如く、此の法華経も亦復是の如し。諸経の中に於いて、最も為れ其の上なり。又、衆星の中に、月天子最も為れ第一なるが如く、此の法華経も亦復是の如し。千万億種の諸の経法の中に於いて、最も為れ照明なり。又、日天子の、能く諸の闇を除くが如く、此の経も亦復是の如し。能く一切の不善の闇を破す。又、諸の小王の中に、転輪聖王最も為れ第一なるが如く、此の経も亦復是の如し。衆経の中に於いて、最も為れ其の尊なり。又、帝釈の、三十三天の中に於いて王なるが如く、此の経も亦復是の如し。諸経の中の王なり。又、大梵天王の、一切衆生の父なるが如く、此の経も亦復是の如し。一切の賢聖、学無学、及び菩薩の心を発す者の父なり。又、一切の凡夫人の中に、須陀洹(しゅだごん)、斯陀含(しだごん)、阿那含、阿羅漢、辟支仏、為れ第一なるが如く、此の経も亦復是の如し。一切の如来の所説、若しは菩薩の所説、若しは声聞の所説、諸の経法の中に最も為れ第一なり。

能く是の経典を受持すること有らん者も、亦復是の如し。一切衆生の中に於いて、亦為れ第一なり。一切の声聞、辟支仏の中に、菩薩為れ第一なり、此の経も亦復是の如し。一切の諸の経法の中に於いて、最も為れ第一なり。仏は為れ諸法の王なるが如く此の経も亦復是の如し。諸経の中の王なり。

宿王華、此の経は能く一切衆生を救いたもう者なり。此の経は能く一切衆生をして諸の、苦悩を離れしめたもう。
此の経は能く、大いに一切衆生を饒益して、其の願を充満せしめたもう。
清涼の池の、能く一切の諸の渇乏の者に満つるが如く、寒き者の火を得たるが如く、裸なる者の衣を得たるが如く、商人の主を得たるが如く、子の母を得たるが如く、渡に船を得たるが如く、病に医を得たるが如く、暗に燈を得たるが如く、貧しきに宝を得たるが如く、民の王を得たるが如く、賈客の海を得たるが如く、炬の暗を除くが如く、此の法華経も亦復是の如し。能く衆生をして、一切の苦、一切の病痛を離れ、能く一切の生死の縛を解かしめたもう。
若し人、此の法華経を聞くことを得て、若しは自らも書き、若しは人をして書かしめん。所得の功徳、仏の智慧を以って多少を籌量すとも、其の辺を得じ。

若し是の経巻を書いて、華香、瓔珞、焼香、抹香、塗香、旛蓋(ばんがい)、衣服、種種の燈、蘇燈、油燈、諸の香油燈、瞻蔔油燈(せんぼくゆとう)、須曼那油燈(しゅまんなゆとう)、波羅羅油燈、婆利師迦油燈、那婆摩利油燈をもって供養せん。所得の功徳亦復無量ならん。
宿王華、若し人有って、是の薬王菩薩本事品を聞かん者は、亦無量無辺の功徳を得ん。
若し女人有って、是の薬王菩薩本事品を聞いて、能く受持せん者は、是の女身を尽して、後に復受けじ。
若し如来の滅後、後の五百歳の中に、若し女人有って、是の経典を聞いて、説の如く修行せば、此に於いて命終して、即ち安楽世界の、阿弥陀仏の大菩薩衆の囲繞せる住処に往いて、蓮華の中の宝座の上に生ぜん。復貪欲に悩されじ。亦復瞋恚、愚癡に悩されじ。亦復憍慢、嫉妬、諸垢に悩されじ。菩薩の神通無生法忍を得ん。是の忍を得已って、眼根清浄ならん。是の清浄の眼根を以って、七百万二千億那由佗恒河沙等の諸仏如来を見たてまつらん。是の時に諸仏、遥かに共に讃めて言わく、
善い哉善い哉、善男子、汝能く釈迦牟尼仏の法の中に於いて、是の経を受持し、読誦し、思惟し、他人の為に説けり。所得の福徳無量無辺なり。火も焼くこと能わず、水も漂すこと能わじ。汝が功徳は、千仏共に説きたもうとも尽さしむること能わじ。
汝今已に能く諸の魔賊を破し、生死の軍を壞し、諸余の怨敵皆悉く摧滅せり。善男子、百千の諸仏、神通力を以って、共に汝を守護したもう。一切世間の天人の中に於いて、汝に如く者無し。唯如来を除いて其の諸の声聞、辟支仏、乃至菩薩の智慧、禅定も、汝と等しき者有ること無けん。
宿王華、此の菩薩は、是の如き功徳智慧の力を成就せり。若し人有って、是の薬王菩薩本事品を聞いて、能く随喜して善しと讃ぜば、是の人現世に、口の中より常に青蓮華の香を出し、身の毛孔の中より、常に牛頭栴檀(ごずせんだん)の香を出さん。所得の功徳上に説く所の如し。
是の故に宿王華、此の薬王菩薩本事品を以って汝に嘱累す。我が滅度の後、後の五百歳の中に、閻浮提に広宣流布して、断絶して、悪魔、魔民、諸天、龍、夜叉、鳩槃荼(くはんだ)等に、其の便を得せしむること無かれ。宿王華、汝当に神通の力を以って、是の経を守護すべし。所以は何ん。此の経は則ち為れ閻浮提の人の病の良薬なり。若し人病有らんに、是の経を聞くことを得ば、病則ち消滅して不老不死ならん。 宿王華、汝若し是の経を受持すること有らん者を見ては、応に青蓮華を以って抹香を盛満てて、其の上に供散すべし。散じ已ってこの念言を作すべし。
此の人久しからずして、必ず当に、草を取って道場に坐して、諸の魔軍を破すべし。当に法の螺を吹き、大法の鼓を撃って、一切衆生の老病死の海を度脱すべし。
是の故に、仏道を求めん者、是の経典を受持すること有らん人を見ては、応当に、是の如く恭敬の心を生ずべし。

是の薬王菩薩本事品を説きたもう時、八万四千の菩薩、解一切衆生語言陀羅尼を得たり。多宝如来、宝塔の中に於いて、宿王華菩薩を讃めて言わく、

善い哉善い哉、宿王華、汝不可思議の功徳を成就して、乃ち能く釈迦牟尼仏に、此の如きの事を問いたてまつりて、無量の一切衆生を利益す。


つづく


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by johsei1129 | 2021-10-25 18:01 | 法華経28品 並開結 | Trackback | Comments(0)


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