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日蓮大聖人『御書』解説

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2019年 01月 19日

末法の本仏の立場で法華経一部二十八品を直弟子日興上人に口伝した書【御義口伝 下】要点解説(41)

【常不軽品三十箇の大事】


 第五 我深敬汝等 不敢軽慢 所以者何 汝等皆行菩薩道 当得作仏の事

 御義口伝に云く、此の廿四字と妙法の五字は替われども其の意は之れ同じ。廿四字は略法華経なり。(注)


廿四字は略法華経なり
上記は、常不軽品の以下の文を示している。
[原文]
我深敬汝等(がじんきょうにょとう) 不敢軽慢(ふかんきょうまん) 所以者何(しょいしゃが) 汝等皆行菩薩道 当得作仏
[和訳]
我深く汝等を敬う、敢て軽慢せず。所以は何ん、汝等、皆菩薩の道を行じて、当に作仏することを得べし。

日蓮大聖人は何故、上記の漢字24字の文を「略法華経」と断じたのであろうか。それはこの24文字に「妙法蓮華経一部二十八品」に脈々と貫かれている仏の慈悲が込められているからです。

大聖人は【月水御書】で妙法蓮華経について次のように説かれています。
「殊に二十八品の中に勝れて、めでたきは、方便品と寿量品にて侍り、余品は皆枝葉にて候なり」と。

方便品第二では仏がこの世に出現した「一大事因縁」が説かれます。
その一大事因縁とは、全ての衆生に仏の命(仏性)が内在しており、仏はその仏性を、開き、衆生に示し、悟らせ、仏の道に入らせる「開・示・悟・入」の為に仏かこの世に出現したと説きます。

そして如来寿量品第十六で、皆は私は釈迦族の王子として誕生し、王宮を出て修行し悟ったと考えているが、実は遥か久遠に仏になり、無数の仏国土で無数の衆生を化道してきたと説き、終段で「我亦為世父 救諸苦患者(中略)毎自作是念 以何令衆生 得入無上道 速成就仏身(我、また世の父と為りて、諸の苦しみ患らう者を救へり(中略)、毎(つね)に自から是の念を作せり、以何にして衆生を無上道(仏道)に入らせて、速やかに仏身を成就することを得さしめん」と説き、究極の仏の慈悲を示します。

末法の本仏日蓮大聖人は【諫暁八幡抄】で、仏の慈悲の在り様について、次のように門下の弟子信徒に対し示されておられます。
涅槃経に云く「一切衆生異の苦を受くるは悉く是、如来一人の苦なり」等云云。日蓮云く「一切衆生の同一苦は、悉く是、日蓮一人の苦と申すべし」と。







by johsei1129 | 2019-01-19 20:08 | 御義口伝 | Trackback | Comments(0)


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