日蓮大聖人『御書』解説

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2019年 01月 13日

末法の本仏の立場で法華経一部二十八品を直弟子日興上人に口伝した書【御義口伝 下】要点解説(35)

【法師功徳品四箇の大事】

第三 又如浄明鏡の事 (注)


御義口伝に云く、法華経に鏡の譬を説く事、此の明文なり。

六根清浄の人は、瑠璃明鏡(注)の如く三千世界を見ると云う経文なり。

今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉る者は、明鏡に万像を浮ぶるが如く知見するなり。

 此の明鏡とは法華経なり、別しては宝塔品なり。又は我が一心の明鏡なり。

所詮、瑠璃と明鏡との二の譬を説かれたり、身根清浄の下なり。

色心不二(注)なれば、何れも清浄の徳分なり。

浄とは不浄に対して浄と云うなり、明とは無明に対して明と説くなり。

鏡とは一心なり、浄は仮諦、明は空諦、鏡は中道なり。

悉見諸色像の悉は、十界なり。

所詮、浄明鏡とは色心の二法、妙法蓮華経の体なり。

浄明鏡とは信心なり云云。又三千大千世界(注)を知見するとは、三世間(注)の事なり。



又如浄明鏡 
【妙法蓮華経 法師功徳品第十九】の次の偈にある文

[原文]
若持法華経 其身甚清浄 如彼浄瑠璃 衆生皆喜見
又如浄明鏡 悉見諸色像 菩薩於浄身 皆見世所有
唯独自明了 余人所不見 三千世界中 一切諸群萌
天人阿脩羅 地獄鬼畜生 如是諸色像 皆於身中現
[和訳]
若し法華経を持せば、其の身、甚だ清浄なること、彼の浄き瑠璃の如くにして、衆生は皆、見んと憙ばん。
又浄明なる鏡に、悉く諸の色像を見るが如く、菩薩は浄き身に於いて、皆、世の有る所を見るに、
唯、独り、自に明了にして、余人の見ざる所なり。三千世界中の一切の、諸の群れ萌るもの、
天人・阿脩羅・地獄・鬼・畜生、各の如き諸の色像は、皆、身中に現われん。


瑠璃明鏡
瑠璃でできた明鏡
三千大千世界(宇宙)の、全ての実相を写し出すことができる鏡の譬え。

色心不二
色は肉体、心は意識。仏法上では、意識は一般的な五識(五感)のさらに深く九識(九識心王真如の都(くしきしんのうしんにょのみやこ)迄の存在を解き明かしている。
[九識の構造]
五識(眼・耳・鼻・舌・身)
六識(意識)
七識(末那識・まなしき)
八識(阿頼那識・あらやしき)
九識(阿摩羅識・あまらしき)=九識心王真如の都

日蓮大聖人はこの「九識心王真如」の存在について【日女御前御返事】で次のように説いておられます。
此の御本尊全く余所に求る事なかれ。只、我れ等衆生の法華経を持ちて南無妙法蓮華経と唱うる胸中の肉団におはしますなり。是を九識心王真如の都とは申すなり。
 十界具足とは十界一界もかけず一界にあるなり。之に依つて曼陀羅とは申すなり。曼陀羅と云うは天竺の名なり、此には輪円具足とも功徳聚とも名くるなり。此の御本尊も只信心の二字に、をさ(納)まれり、以信得入とは是なり。
 日蓮が弟子檀那等・正直捨方便・不受余経一偈と無二に信ずる故によつて、此の御本尊の宝塔の中へ入るべきなり。たのもし・たのもし、如何にも後生をたしなみ給ふべし・たしなみ給ふべし、穴賢。南無妙法蓮華経とばかり唱へて仏になるべき事尤も大切なり。信心の厚薄によるべきなり、仏法の根本は信を以て源とす』

三世間
妙法蓮華経では、前世の善行・悪行の報いとして、今世に生まれる境遇の違いについて「三世間」と言う考えで解き明かしている。尚、世間とは区別、違いの意。

[三世間の概要]
一つは五陰世間 五陰(色陰・受陰・想陰・行陰・識陰)世間とは、個々人が持っている個性・能力の違い。
一つは衆生世間 個人を取り巻く衆生(人間)、例えば親、兄弟、学友、同僚のような自分を取り巻く人々の違い。
一つは国土世間 個々人が育つ環境の違い。日本の様な平和な国に生まれる場合、戦火の渦中にある難民キャンプで生まれる場合。同じ日本でも大都市のビル群で育つ人、海・山の自然が豊かな地方で育つ人などの違い。

三千大千世界
宇宙の意、また妙法蓮華経・如来寿量品第十六では三千大千世界が無数に存在すると説いているので、現代の天文学上では、銀河系宇宙に相当する。

釈尊が三千大千世界の中の様々な仏国土で衆生を化道してきたことを示した【如来寿量品第十六』の文。
[原文]
自従是来。我常在此娑婆世界。説法教化。亦於余処。百千万億。那由佗。阿僧祇国。導利衆生。
[和訳]
是(成道)より以来、我(釈尊)は常に此の娑婆世界(地球)に在りて、説法を説きて教化せり。亦た余の処(仏国土)に於いても、百千万億・那由佗・阿僧祇の国に於いて衆生を導き利してきた。

※参照 那由佗・阿僧祇(一例)※無数とも言われる仏教的数の単位
1那由佗=10の60乗
1阿僧祇=10の56条







by johsei1129 | 2019-01-13 17:51 | 御義口伝 | Trackback | Comments(0)
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