日蓮大聖人『御書』解説

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2019年 01月 10日

末法の本仏の立場で法華経一部二十八品を直弟子日興上人に口伝した書【御義口伝 下】要点解説(31)

【随喜品二箇の大事】

 第一 妙法蓮華経随喜功徳の事

 御義口伝に云く、随とは事理(注)に随順するを云うなり、喜とは自他共に喜ぶ事なり。
事とは五百塵点の事顕本(注)に随順するなり、理とは理顕本に随うなり、所詮寿量品の内証(注)に随順するを随とは云うなり。
然るに自他共に智慧と慈悲と有るを喜とは云うなり。

所詮今、日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る時、必ず無作三身の仏に成るを喜とは云うなり。
然る間、随とは法に約し喜とは人に約するなり、人とは五百塵点の古仏たる釈尊、法とは寿量品の南無妙法蓮華経なり。

是に随い喜ぶを随喜とは云うなり、惣じて随とは信の異名なり云云。
唯信心の事を随と云うなり、されば二巻(注)には随順此経非己智分と説かれたり云云。


(注)
事理
仏法は宇宙の森羅万象は全て法則が貫いていて、その諸法は目に見えない空(諦)の状態で、その諸法の現象(仮諦)を人間は見ているとする。

例えば、潮の満ち引き(事)は、太陽・月・地球の万有引力という法則(理)によって満潮・干潮という目に見える現象をもたらす。この空諦と仮諦を統合する中諦をあわせて空・仮・中の三諦と言い、森羅万象はこの「空・仮・中の三諦」で全て分別できる。

五百塵点
下記を参照してください。

寿量品の内証
妙法蓮華経如来寿量品第十六は釈尊の極説であり、具体的には全ての衆生に内在している仏性つまり慈悲と智慧の実在を解き明かしている。その仏性を開くのが仏道修行となり、日蓮大聖人は妙法蓮華経に収まる仏の慈悲と智慧を末法の本仏としての命そのものを、十界曼荼羅の本尊として図現し、この本尊に南妙法蓮華経と唱えることで仏界を開くことができると説きあかされた。

尚、妙法蓮華経の最後の偈は、次の様に仏の衆生に対する究極の慈悲が説かれている。

[原文]
毎自作是念 以何令衆生 得入無上道 速成就仏身
[和訳]
(仏は)毎(過去世・現世・未来世の三世に渡って)に自から是の念を作さん。如何にして、衆生を無上道(仏道)に入らせしめて、速やに仏身を成就することを得さしめんと。

末法の本仏日蓮大聖人は【諌暁八幡抄】で次のように仏の慈悲を説かれております。
『涅槃経に云く「一切衆生異の苦を受くるは悉く、是、如来一人の苦なり」等云云、日蓮云く一切衆生の同一苦は悉く是、日蓮一人の苦と申すべし』と。

二巻
妙法蓮華経は二十八品(章)の全体を一部と称する。そして現在は二十八品一部が一冊にまとまっているが、昔は八の巻物、つまり八巻として提供されていた。尚二巻には譬諭品第三 信解品第四 が治められている。

随順此経非己智分
妙法蓮華経 譬諭品第三の下記の偈にある文
[原本]
汝舎利弗 尚於此経 以信得入 況余声聞 
其余声聞 信仏語故 随順此経 非己智分 
[和訳]
汝、(智慧第一の)舎利弗とて、尚、此経に於いて、信を以て入ることを得たり、況や余の声聞をや。
その余の声聞も、仏の語を信じるが故に此経に随順せり。己が智分に非ざるなり。

※この文は、釈尊の十大弟子の筆頭で『智慧第一』と称えられた舎利弗でさえ、この難信難解の妙法蓮華経は、自分の頭で考えても理解はできない。ただ、釈尊の説く語を信じ随順することでしか、仏の悟りに入ることはできない事を示している。

日蓮大聖人は法華経八巻に開教の『無量義経』、決の『普賢経』を加えた十巻を常に所持し、行間、裏面に釈尊、天台等の関連する経、釈、論を生涯を通じて加筆していた。その数は2108章にも及び、そのうち3章は、伊豆、佐渡と流罪地をともにした唯受一人の後継者日興上人が記されてる。
尚本書は、現在は国の重要文化財として玉沢妙法寺に所蔵されている。
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[日蓮大聖人所持の妙法蓮華経開結十巻:御真筆(玉沢妙法寺に所蔵)]


[妙法蓮華経二十八品の構成]
巻第一 序品第一 方便品第二
巻第二 譬諭品第三 信解品第四
巻第三 薬草諭品第五 授記品第六 化城諭品第七
巻第四 五百弟子受記品第八 授学無学人記品第九 法師品第十 見宝塔品第十一
巻第五 提婆達多品第十二 勧持品第十三 安楽行品第十四 従地涌出品第十五
巻第六 如来寿量品第十六 分別功徳品第十七 随喜功徳品第十八 法師功徳品第十九
巻第七 常不軽菩薩品第二十 如来神力品第二十一 属累品第二十二 薬王菩薩本事品第二十三 妙音菩薩品第二十四
巻第八 観世音菩薩普門品第二十五 陀羅尼品第二十六 妙荘厳王本事品第二十七 普賢菩薩勧発品第二十八







by johsei1129 | 2019-01-10 21:07 | 御義口伝 | Trackback | Comments(0)
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