【宝塔品二十箇の大事】
第十七 読持此経の事
御義口伝に云く、五種の修行(注)の読誦と受持との二行なり。
今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉るは読なり、此の経を持つは持なり。
此経とは題目(妙法蓮華経)の五字なり云云。
(注)
五種の修行
妙法蓮華経で説かれている、仏となるための「受持・読・誦・解説・書写」の5つの修行方法
受持は、妙法蓮華経を信じ一念に持つこと。
読は、妙法蓮華経の経文を見て読むこと。
誦は、妙法蓮華経の経文を声を出して唱えること。
解説は、妙法蓮華経の経文を他の人に説くこと。
書写は、妙法蓮華経の経文を書き写すこと。
日蓮大聖人は末法の修行で「読誦と受持」とは、妙法蓮華経二十八品の「読誦と受持」ではなく、妙法蓮華経の題目の「読誦と受持」であると断じられました。
さらに末法における解説は折伏で、「妙法蓮華経」という仏になる「種」を末法の衆生に「下種」することであると解き明かされておられます。
尚、日蓮大聖人は【法蓮抄】で、書写は五種の修行の中で、最も価値が低いと次のように門下に諭されておられます。
『五種法師の中には書写は最下の功徳なり。何に況や読誦なんど申すは、無量無辺の功徳なり。今の施主(信徒の:曾谷入道法蓮)、十三年の間、毎朝読誦せらるる自我偈(如来寿量品)の功徳は、唯仏与仏・乃能究尽なるべし』と。
【御義口伝 上】要点解説(84)に続く
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