【宝塔品二十箇の大事】
第九 各齎宝華満掬(かくさいほうけ・まんきく)の事
※[上記の偈は、他の仏国土の諸菩薩が、娑婆世界(地球)の釈迦牟尼仏を訪ねるために、宝華(宝石づくりの華)を掬(両手ですく)い満たして、齎(持って行く)事を著しております]
御義口伝に云く、宝華とは合掌、一念三千の所表なり。
各とは十界なり、満の一字を一念三千と心得可し。
今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉るは、仏に宝華を奉るなり。宝華即宝珠なり、宝珠即一念三千なり。
合掌以敬心・欲聞具足道(注)、是なり云云。
日蓮大聖人は本抄で、末法では本尊に向かって「南無妙法蓮華経と唱え奉る」事が、仏に宝華を奉ることであると断じておられます。
(注)
合掌以敬心欲聞具足道
妙法蓮華経 方便品第二の下記の偈
[原文]
求仏諸菩薩 大数有八万 又諸万億国 転輪聖王至
合掌以敬心 欲聞具足道
[和訳]
仏を求める諸菩薩、大数八万有りと、又諸万億国の転輪聖王に至るまで、
(仏を)敬う心を以て合掌し、具足(悟り)の道を聞かんと欲せり。
【御義口伝 上】要点解説(76)に続く
要点解説 目次