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日蓮大聖人『御書』解説

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2018年 05月 30日

末法の本仏の立場で法華経一部二十八品を直弟子日興上人に口伝した書【御義口伝 上】要点解説(65)

【法師品十五箇の大事】


第十四 随順是師学の事「是の師に随順し学せば、(恒沙の仏を見たてまつることを得ん)」


御義口伝に云く、是師とは日蓮等の類いなり。

学とは南無妙法蓮華経なり、随順とは信受なり云云。


 師学と云う事は、師とは日蓮等の類い、学とは一念三千(注)なり。
 師も学も共に法界三千の師学なり。



一念三千

妙法蓮華経の核心の法門。己心の生命(一念)に三千の法が具足していると説く。

[一年三千の概要]
「生きとし生けるもの」の命に仏界、菩薩界、縁覚界、声聞界、天、人、修羅界、畜生界、餓鬼界、地獄界の十の命が存在し、その時々の縁に触れていずれかの命を発現する。

 例えば他人に自分の欠点を指摘され、怒り(修羅界)の命が生じたり、好きな人に褒められて嬉しくなり、天にも昇る心地(天界)の命が生ずる場合などである。

此の十界の命が互いに具する事を十界互具とする。この十界互具とは、仏は仏の境涯を基盤として、地獄界から仏界の命を生じ、人は人界の境涯を基盤として、地獄から仏界までの十界の命を生じるとする。


日蓮大聖人は「十界互具」について観心本尊抄で次のように解き明かしておられます。

『世間の無常は眼前に有り、豈(あに)、人界に二乗界(声聞・縁覚)無からんや。無顧の悪人も猶妻子を慈愛す、菩薩界の一分なり。但、仏界計り現じ難し。九界を具するを以て強いて之を信じ、疑惑せしむること勿れ』と。 

 法華経の文に人界を説いて云く「衆生をして仏知見を開かしめんと欲す」、涅槃経に云く「大乗を学する者は肉眼有りと雖も、名けて仏眼と為す」等云云。

 末代の凡夫、出生して法華経(妙法蓮華経)を信ずるは、人界に仏界を具足する故なり」と。


次に、一念がどのような法で外に向かって作用し、その結果生じる果報について、解き明かしたのが「十如是」で、妙法蓮華経・方便品第二で次のように説かれています。
[原文]
仏所成就 第一希有 難解之法 唯仏与仏 乃能究尽 諸法実相 所謂諸法 如是相 如是性 如是体 如是力 如是作 如是因 如是縁 如是果 如是報 如是本末究竟等
[和訳]

「仏の成就せる所は、第一の希有で難解の法にして、唯、仏と仏のみ、乃ち能く諸法の実相を究め尽くせばなり。

 謂う所の諸法は、是の如き相と、是の如き性、是の如き体、是の如き力、是の如き作、是の如き因、是の如き縁、是の如き果、是の如き報、是の如き本末究竟等(注)なり」


 上記の「如是(相・性・体・力・作・因・縁・果・報・本末究竟等)」の十如是は、仏も衆生も、有情も非情も、同じ法則で貫かれている事を意味し、釈尊が法華経で、一切衆生に仏と同様に仏の命があることを説くための、導入部としての役割を果たしている。
 この十如是はサンスクリットの原文では「仏だけが諸法の現象の本質、特徴を知り、教示できる」と、大まかに結論を説いているが、
妙法蓮華経を漢訳した天才鳩摩羅什は、釈迦の立場に立ち、サンスクリットの原典の真意を衆生によりわかりやすく伝えるために「諸法の現象の本質」を具体的に「十如是」として展開したものと推測される。


この十界互具及び十如是は、有情非情の生命に共通に備わる法則であるが、過去世の善行・悪行の結果としての現世の境遇の違いを説いたのが「三世間」の法門である。尚、世間とは、違い・差別及び区別を意味する。


 三世間の概要は以下の通りです。

五陰(ごおん)世間 個人の持って生まれた個性・才能・特質の違いを示す。具体的には個人が持つ五陰つまり「色・受・想・行・識」の5つの要素の違いを言う。

衆生世間 自分を取り巻く衆生つまり人々(父母・兄弟・友人・社会で出会う人々等々)の違いを示す。

国土世間 生まれついた自然環境、例えば大都市のビル群で育つ人、海辺、農村で育つ人、戦争のない日本で生まれた人、例えばシリアの難民キャンプの様な劣悪な地で生まれ育った人等、個々の当体を取り巻く環境の違いを意味する。


以上を集約すると、十界、十界互具で百界互具、十如是をかけ合わせると千如是、さらに三世間をかけ合わせて三千世間つまり、一念三千の法門を構成することになります。


本末究竟等 

如是相から如是報までの本と末が、究竟(究極・必定・絶対)的に等しい、つまり仏も衆生も有情も非情も、究極として十如是の法則が等しく働いているとする。

詳しくは日蓮大聖人の「一念三千理事」及び「観心本尊抄」を拝読願います。




【御義口伝 上】要点解説(66)に続く





by johsei1129 | 2018-05-30 18:45 | 御義口伝 | Trackback | Comments(0)
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