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日蓮大聖人『御書』解説

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2018年 02月 24日

末法の本仏の立場で法華経一部二十八品を直弟子日興上人に口伝した書【御義口伝 上】要点解説(30)

【信解品六箇の大事】

第六世尊大恩の事

御義口伝に云く、世尊とは釈尊、大恩とは南無妙法蓮華経なり。

釈尊の大恩を報ぜんと思わば、法華経を受持す可き者なり。

是れ即ち釈尊の御恩を奉じ奉るなり。

 大恩を題目と云う事は、次下に以稀有事(いけうじ)と説く。希有の事とは題目なり。

 此の大恩の妙法蓮華経を、四十余年の間秘し給いて後八箇年(注)に大恩を開き給うなり。

 
 文句の一に云く「法王運を啓く」と、運とは大恩の妙法蓮華経なり云云。

 今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉りて、日本国の一切衆生を助けんと思うは、豈、世尊の大恩に非ずや。

 章安大師(注)、十種の恩を挙げたりしなり。

 第一には慈悲逗物の恩、第二には最初下種の恩、第三には中間随逐の恩、第四には隠徳示拙の恩、第五には鹿苑施小(ろくおんせしょう)の恩、第六には耻小慕大(ちしょうぼだい)の恩、第七には領地家業(りょうちけごう)の恩、第八には父子決定(ふしけつじょう)の恩、第九には快得安穏(けとくあんのん)の恩、第十には還用利多(げんゆうりた)の恩なり。

 此の十恩、即ち衣座室(えざしつ)の三軌(注)なりと云云。記の六に云く「宿萠(しゅくみょう)稍(やや)割(さ)けて尚未だ敷栄(ふえい)せず、長遠の恩何に由りてか報ず可き」と。

 

 又云く「注家は但物として、施を天地に答えず。子として生を父母に謝せず、感報斯に亡(もう)するを以てなり、と云えり」。

輔正記(注)の六に云く、「物は施を天地に答えずとは謂く。物は天地に由て生ずと雖も、而も天地の沢を報ずと云わず、子も亦之の如し」と。

記の六に云く「況や復只だ我をして報亡せしむるに、縁る斯の恩報じがたきをや」と。

輔正記に云く「只縁令我報亡とは、意に云く、只如来の声聞をして等しく亡報の理を得せしむるに、縁るなり理は謂く一大涅槃なり」と。
 
御義口伝に云く、此くの如く、重重の所釈之れ有りと雖も、所詮、南無妙法蓮華経の下種なり。下種の故に如影随形し給うなり。

今、日蓮も此くの如きなり。妙法蓮華経を日本国の一切衆生等に与え授くる、豈釈尊の十恩に非ずや。十恩は即ち衣座室の三軌なりとは、第一第二第三は大慈為室の御恩なり、第四第五第六第七は柔和忍辱衣の恩なり、第八第九第十は諸法空為座の恩なり。

 第六の耻小慕大の恩を記の六に云く「故に頓の後に於て、便ち小化を垂れ、弾斥淘汰し槌砧鍛錬(ついちんたんれん)す」と。


四十余年の間秘し給いて後八箇年
釈尊は19歳で出家、バラモンの難行苦行をへて菩提樹の下で六年間、己心を内観し成道。以後80歳で滅度するまで教えを説いたが、72歳でそれまで説いた教えは「未顕真実(未だ真実を顕さず)」と宣言し、霊鷲山でそれ以後八箇年、妙法蓮華経を直弟子千二百に説き続けた。
この事は法華経の開教である無量義経で次の様に解き明かしている。
【無量義経・説法品第二】和訳
善男子よ、我、先に菩提樹の下に端坐すること六年、阿耨多羅三藐三菩提を成ずることを得たり。
仏眼を以て一切の諸法を観ずるに、諸の衆生の性欲不同なることを知れる。それ所以に宣説すべからず。
性欲不同なれば種種に法を説き、種種に法を説くこと方便力を以てす。それ故、四十余年には未だ真実を顕さず。
是の故に衆生の得道差別して、疾く無上菩提を成ずることを得ず。

日蓮大聖人は【千日尼御前御返事】で無量義経について次の様に解き明かされておられます。
一切経はやうやうに候へども法華経と申す御経は八巻まします、流通に普賢経・序文の無量義経・各一巻已上・此の御経を開き見まいらせ候へば明かなる鏡をもつて我が面を見るが・ごとし。

 日出でて草木の色を弁えるににたり。序品の無量義経を見みまいらせ候へば「四十余年未だ真実を顕わさず」と申す経文あり】と。

衣座室の三軌
妙法蓮華経・法師品第十で説かれている「仏の滅後に法華経を説く者の心得」で、次の三つがある。
「是の善男子、善女人は、如来の室に入り、如来の衣を著、如来の座に坐して、四衆の為に広くこの経を説くべし。
如来の室とは、一切衆生の中の大慈悲心是なり。如来の衣とは柔和忍辱の心是なり。如来の座とは一切法は空是なり」

章安大師
天台大師の直弟子。天台の法華経釈三部作(法華文句、法華玄義、摩訶止観)を筆録した。

輔正記(
法華文句輔正記)
唐の僧・道暹が著述した法華文句、法華文句記の解釈書


【御義口伝 上】要点解説 31に続く。



by johsei1129 | 2018-02-24 23:29 | 御義口伝 | Trackback | Comments(0)
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