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日蓮大聖人『御書』解説

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2017年 10月 01日

末法の本仏の立場で法華経二十八品を後継者、日興上人に口伝した書【御義口伝 上】要点解説(7)

【序品七箇の大事】

第七 天鼓自然鳴の事  疏に云く、天鼓自然鳴は無問自説を表するなり。

 御義口伝に云く、此の文は此土・他土の瑞、同じきことを頌して長出せり。無問自説とは釈迦如来、妙法蓮華経を無問自説し給うなり。

今、日蓮等の類いは無問自説なり。念仏無間・禅天魔・真言亡国・律国賊と喚ぶ事は無問自説なり。三類の強敵(注)来る事は、此の故なり。 
 天鼓(注)とは南無妙法蓮華経なり、自然(じねん)とは無障碍なり、鳴とは唱うる所の音声なり。
一義に、一切衆生の語言音声を自在に出すは無問自説なり。
 自説とは獄卒の罪人を呵責する音、餓鬼飢饉の音声等、一切衆生の貪瞋癡の三毒の念念等を、自説とは云うなり。
 此の音声の体とは南無妙法蓮華経なり。本迹両門(注)妙法蓮華経の五字は天鼓なり、天とは第一義天なり、自説とは自受用(注)の説法なり。

 記(注)の三に云く、無問自説を表するとは、方便の初に三昧より起つて、舎利弗に告げ広く歎じ略して歎ず。此土・他土(注)に寄せ、言を絶す。若(もしく)は境、若は智、此乃(すなわ)ち一経の根本、五時(注)の要津(注)なり。
此の事軽からずと、此釈に一経の根源五字の要津とは、南無妙法蓮華経是なり云云。



天鼓自然鳴
仏(釈尊)が法華経を説こうとすると、天鼓が自然に鳴りだすという「瑞相」が起きた事を示す次の偈に有る文
[原文]
時仏説大乗 経名無量義 於諸大衆中 而為広分別
仏説此経已 即於法座上 跏趺坐三昧 名無量義処
天雨曼陀華 天鼓自然鳴 諸天龍鬼神 供養人中尊
一切諸仏土 即時大震動 仏放眉間光 現諸希有事
此光照東方 万八千仏土 示一切衆生 生死業報処
[和訳]
時に仏、大乗の無量義と名づく経を説き、諸の大衆の中に於いて、広く分別を為せり。
仏、此の経(無量義)を已(すで)に説きて、即(ただち)に法座の上に跏趺して、無量義処と名づく三昧に坐せり。
(その時)天は曼陀華を雨らし、天鼓は自然に鳴り、諸の天龍・鬼神は、人中の尊(釈尊)を供養せり。
一切の諸の仏(国)土は、即時に大いに震動し、仏は眉間より光を放ち、諸の希なる事(象)を現せり。
此の(眉間の)光は、東方の一万八千の仏(国)土を照らし、一切の衆生に、生死の業報処(※)を示せり。
※業報処 過去世の善行悪行による業因により、次の世にその報いをうける処(衆生の境遇)

本迹両門 
天台は、妙法蓮華経二十八品の内、序品から従地涌出品までの十五品を迹門、如来寿量品以降を本門と分別したが、日蓮大聖人は【観心本尊抄】で、従地涌出品第15の後半半品と如来寿量品第16の一品、分別功徳品第17の前半半品の「一品二半」以外は、法華経と言えど小乗経であると断じた。

又本門十四品の一経に序正流通有り涌出品の半品を序分と為し寿量品と前後の二半と此れを正宗と為す其の余は流通分なり、其の教主を論ずれば始成正覚の釈尊に非ず所説の法門も亦天地の如し十界久遠の上に国土世間既に顕われ一念三千殆んど竹膜を隔つ、又迹門並びに前四味・無量義経・涅槃経等の三説は悉く随他意の易信易解・本門は三説の外の難信難解・随自意なり。
又本門に於て序正流通有り、過去大通仏の法華経より乃至現在の華厳経乃至迹門十四品涅槃経等の一代五十余年の諸経、十方三世諸仏の微塵の経経は皆寿量の序分なり、一品二半よりの外は小乗教・邪教・未得道教・覆相教と名く。<中略>在世の本門と末法の始は一同に純円なり但し彼は脱此れは種なり彼は一品二半此れは但題目の五字なり」と。

三類の強敵
妙法蓮華経 勧持第十三で説かれる、末法の法華経の行者に迫害を加える次の「三種類の増上慢」を指す。
1.俗衆増上慢(一般の無知な在家の男女)
2.道門増上慢(出家した僧侶)
日蓮大聖人は「悪世の中の僧侶は、智慧は邪悪で、心も曲っている。解りもしないのに解ったと思い込んでいる」と断じておられる。
3.僭聖増上慢(権力者と結託した悪の僧侶) 鎌倉幕府の要人に働きかけ、日蓮大聖人を竜の口の法難に導いた極楽寺良観が代表的な僭聖増上慢と言える。
日蓮大聖人は「如説修行抄」その他の御書で再三、門下の弟子信徒に対し、末法の法華経の行者に三類の強敵が降りかかるのは必定であると厳しく諭された。

自受用
自受用報身如来、つまり久遠元初に成道した日蓮大聖人の事を示す。

此土・他土
此土は娑婆世界つまり地球、他土は他の仏国土。
釈尊はおおよそ紀元前5~7百年前、妙法蓮華経で、三千大千世界(宇宙)には仏国土が無数に存在していて、遥か久遠に仏になり、それらの仏国土で衆生を化道して来たと、過去世の記憶を呼び覚まして、霊鷲山での法華経説法の座に集った千二百人の直弟子に解き明かした。


五時
五時八教とも言う。
釈尊の一切経の次第と優劣を五つの時と八つの経で分別した。
日蓮大聖人はこの次第を、下記のように自ら図で示して弟子信徒の教化に努めた。

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[一代五時図 御真筆(千葉県弘法寺所蔵)]

要津 水陸交通の要路にある港、転じて要職,重要な地位.
記 天台宗の第6祖妙楽大師(711 - 782年)の著作、法華文句記のこと。妙楽は天台の法華経の解釈三部作である法華文句、法華玄義、摩訶止観のそれぞれの解釈本である『法華文句記』『法華玄義釈籤』『止観輔行伝弘決』各10巻を述作し、天台宗の中興の祖と呼ばれた。


【御義口伝 上】要点解説(8)に続く



by johsei1129 | 2017-10-01 21:21 | 御義口伝 | Trackback | Comments(0)
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