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日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 11月 29日

報恩抄 要点解説その二

つぎに日蓮大聖人は「世間をみるに各各、我も我もといへども国主は但一人なり。二人となれば国土おだやかならず。家に二の主あれば其の家必ずやぶる。
一切経も又かくのごとくや有るらん。何の経にても・をはせ、一経こそ一切経の大王にてはをはすらめ」と示され、その上で「一教」定めるためには次のように「法に依つて人に依らざれ」と、断じ、
仏を除き奉りて外(中略)諸の人師に依っはならず、法つまり一切経の王である法華経にこそ依らなければならないことを解き明かします。猶、この依るとは「帰命」する事であると強く拝します。

一切経を開きみるに涅槃経と申す経に云く「法に依つて人に依らざれ」等云云。
依法と申すは一切経、不依人と申すは
仏を除き奉りて外の普賢菩薩・文殊師利菩薩乃至上にあぐるところの諸の人師なり。
此の経に又云く「了義経に依つて不了義経に依らざれ」等云云。此の経に指すところ了義経と申すは法華経、不了義経と申すは華厳経・大日経・涅槃経等の已今当(※注)の一切経なり。されば仏の遺言を信ずるならば専ら法華経を明鏡として一切経の心をばしるべきか』と。

此の法華経は華厳経・大日経・涅槃経等の一切経の頂上の如意宝珠なり。されば専ら論師人師をすてて経文に依るならば大日経・華厳経等に法華経の勝れ給えることは、日輪の青天に出現せる時眼あきらかなる者の天地を見るがごとく高下宛然なり。又大日経・華厳経等の一切経をみるに此の経文に相似の経文・一字・一点もなし。
或は小乗経に対して勝劣をとかれ或は俗諦に対して真諦をとき或は諸の空仮に対して中道をほめたり、譬へば小国の王が我が国の臣下に対して大王というがごとし。
法華経は諸王に対して大王等と云云。
<中略>
或る人疑つて云く漢土・日本にわたりたる経経にこそ法華経に勝たる経はをはせずとも、月氏・竜宮・四王・日月・とう利天・都率天なんどには恒河沙の経経ましますなれば、其中に法華経に勝れさせ給う御経やましますらん。
答て云く、一をもつて万を察せよ。庭戸を出でずして天下をしるとはこれなり。癡人が疑つて云く我等は南天を見て東西北の三空を見ず、彼の三方の空に此の日輪より別の日やましますらん。
山を隔て煙の立つを見て火を見ざれば、煙は一定なれども火にてやなかるらん。かくのごとくいはん者は一闡提の人としるべし生盲にことならず。

法華経の法師品に釈迦如来金口の誠言をもつて五十余年の一切経の勝劣を定めて云く「我所説の経典は無量千万億にして已に説き今説き当に説ん而も其の中に於て此法華経は最も為難信難解なり」等云云。

此の経文は但釈迦如来・一仏の説なりとも等覚已下は仰いで信ずべき、上多宝仏・東方より来りて真実なりと証明し十方の諸仏集りて釈迦仏と同く、広長舌を梵天に付け給て後・各各・国国へ還らせ給いぬ。已今当の三字は五十年並びに十方三世の諸仏えの御経、一字一点ものこさず引き載せて法華経に対して説せ給いて候を十方の諸仏・此座にして御判形を加えさせ給い、各各・又自国に還らせ給いて我弟子等に向わせ給いて法華経に勝れたる御経ありと説せ給はば、其の所化の弟子等信用すべしや。又我は見ざれば月氏・竜宮・四天・日月等の宮殿の中に法華経に勝れさせ給いたる経や・おはしますらんと疑いをなすはされば、梵釈・日月・四天・竜王は法華経の御座にはなかりけるか。若し日月等の諸天・法華経に勝れたる御経まします、汝はしらずと仰せあるならば大誑惑の日月なるべし。

日蓮せめて云く、日月は虚空に住し給へども我等が大地に処するがごとくして堕落し給はざる事は上品の不妄語戒の力ぞかし。法華経に勝れたる御経ありと仰せある大妄語あるならば恐らくはいまだ壊劫にいたらざるに大地の上にどうとおち候はんか無間大城の最下の堅鉄にあらずばとどまりがたからんか。
大妄語の人は須臾も空に処して四天下を廻り給うべからずとせめたてまつるべし。而るを華厳宗の澄観等・真言宗の善無畏・金剛智・不空・弘法・慈覚・智証等の大智の三蔵大師等の華厳経・大日経等は法華経に勝れたりと立て給わば、我等が分斉には及ばぬ事なれども大道理のをすところは豈諸仏の大怨敵にあらずや。提婆・瞿伽梨もものならず大天・大慢・外にもとむべからず・かの人人を信ずる輩はをそろし・をそろし』と。

※注 已今当:天台は已経は法華経以前の爾前経で、今教は法華経開教の「無量義経」、当経は「涅槃経」と定め、法華経は已今当の三教に超越した経であるとの釈を立てている。


報恩抄 要点解説その三に続く





by johsei1129 | 2016-11-29 23:07 | 報恩抄(御書五大部) | Trackback | Comments(0)
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