日蓮大聖人『御書』解説

nichirengs.exblog.jp
ブログトップ
2016年 11月 28日

報恩抄 要点解説その一

報恩抄は日蓮大聖人が十二歳に安房の清澄寺に登り十六歳で得度し是生房連長の法名を賜った、師・道善坊の死を弔うとともに、真の「報恩」について解き明かされた法門です。
大聖人は直弟子日向を使として本抄を清澄寺の兄弟子「浄顕房と義浄房」宛に持参させ、故道善房の墓前で本抄を拝読させておられます。
八万四千宝蔵といわれる釈尊の一切経のなかで、最第一の『法』である『妙法蓮華経』を流布し、一切衆生を救済することこそが、師への報恩であることを示されておられます。
尚、御真筆は身延久遠寺にありましたが、明治八年の大火により焼失されましたが、池上本門寺他五箇所に断簡が所蔵に残されておられます。

f0301354_20403756.jpg















[報恩抄御真筆 断簡(池上本門寺蔵)]

いかにいわうや仏教をならはん者父母・師匠・国恩をわするべしや此の大恩をほうぜんには必ず仏法をならひきはめ智者とならで叶うべきか。

譬へば衆盲をみちびかんには生盲の身にては橋河をわたしがたし。方風を弁えざらん大舟は諸商を導きて宝山にいたるべしや。仏法を習い極めんとをもはばいとまあらずば叶うべからずいとまあらんとをもはば父母・師匠・国主等に随いては叶うべからず是非につけて出離の道をわきまへざらんほどは父母・師匠等の心に随うべからず。
この義は諸人をもはく顕にもはづれ冥にも叶うまじとをもう、しかれども外典の孝経にも父母主君に随はずして忠臣・孝人なるやうもみえたり、内典の仏経に云く「恩を棄て無為に入るは真実報恩の者なり」等云云。比干が王に随わずして賢人のなをとり悉達太子の浄飯大王に背きて三界第一の孝となりしこれなり。

 かくのごとく存して父母・師匠等に随わずして仏法をうかがひし程に一代聖教をさとるべき明鏡十あり。所謂る倶舎・成実・律宗・法相・三論・真言・華厳・浄土・禅宗・天台法華宗なり。
此の十宗を明師として一切経の心をしるべし世間の学者等おもえり。
此の十の鏡はみな正直に仏道の道を照せりと小乗の三宗はしばらく・これををく、民の消息の是非につけて他国へわたるに用なきがごとし。
大乗の七鏡こそ生死の大海をわたりて浄土の岸につく大船なれば、此を習いほどひて我がみも助け人をも・みちびかんとおもひて習ひみるほどに、大乗の七宗いづれも・いづれも自讃あり我が宗こそ一代の心はえたれ・えたれ等云云』と。

報恩抄 要点解説その二に続く



by johsei1129 | 2016-11-28 20:47 | 報恩抄(御書五大部) | Comments(0)


<< Gosho 聖愚問答抄 Que...      Gosho 持妙法華問答抄 Q... >>