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日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 10月 26日

開目抄 要点解説 その三

日蓮大聖人は儒教・外道(バラモン)・内道(仏教)の勝劣を次のように分別していきます。

最初に儒教については「此等の賢聖の人人は聖人なりといえども、過去をしらざること凡夫の背を見ず、未来を・かがみざること盲人の前をみざるがごとし。
 而りといえども、過去未来をしらざれば父母・主君・師匠の後世をもたすけず、不知恩の者なり、まことの賢聖にあらず。
孔子が、此の土に賢聖なし西方に仏図(注)という者あり、此聖人なり、といゐて外典を仏法の初門となせしこれなり。礼楽等を教て内典わたらば、戒定慧(注)をしりやすからせんがため・王臣を教て、尊卑をさだめ、父母を教て孝の高きをしらしめ、師匠を教て帰依をしらしむ」と、説き明かします。

次にインドの外道バラモンについて次のように分別していきます。
「しかれども外道の法・九十五種・善悪につけて一人も生死をはなれず善師につかへては二生・三生等に悪道に堕ち悪師につかへては順次生に悪道に堕つ。
外道の所詮は内道に入る即最要なり、或外道云く「千年已後、仏出世す」等云云、或外道云く「百年已後、仏出世す」等云云。
 大涅槃経に云く「一切世間の外道の経書は皆是れ仏説にして、外道の説に非ず」等云云。法華経(五百弟子受記品第八)に云く「衆に三毒有りと示し又邪見の相を現ず。我が弟子是くの如く方便して衆生を度す」

そして仏法、とりわけ法華経について次のように分別します。
「大覚世尊(釈尊)は此一切衆生の大導師・大眼目・大橋梁・大船師・大福田等なり。外典・外道の四聖・三仙其の名は聖なりといえども、実には三惑未断の凡夫、其の名は賢なりといえども実に因果を弁ざる事嬰児のごとし。
但し法華経計り、教主釈尊の正言なり、三世・十方の諸仏の真言なり。大覚世尊は四十余年の年限を指して、其の内の恒河の諸経を未顕真実、八年の法華は要当説真実と定め給しかば、多宝仏、大地より出現して皆是真実と証明す」

最後に法華経の肝要である寿量品について次のように断じます。
「一念三千の法門は但法華経の本門・寿量品の文の底にしづめたり、竜樹・天親・知つてしかも・いまだ・ひろいいださず、但我が天台智者のみこれをいだけり」と。

仏図

釈尊のこと


戒定慧
仏道修行の三つの基本要素。悪を止める戒、心の平静を得る定、真実を悟る慧。三学とも言う。大乗仏教では仏道修行が六波羅蜜 (布施,持戒,忍辱,精進,禅定,智慧) に拡大する。
末法の本仏日蓮大聖人は自らの仏の命を図現した十界曼荼羅の御本尊に「南無妙法蓮華経」と唱えることが、仏となる唯一の修行であると解き明かされた。



[開目抄 要点解説] その四に続く








by johsei1129 | 2016-10-26 20:33 | 開目抄(御書五大部) | Trackback | Comments(0)


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