【一代五時鶏図 その一】
■出筆時期:建治元年(1275) 五十四歳御作。
■出筆場所:身延山中 草庵にて。
■出筆の経緯:弟子・信徒の教化のため釈尊一代五時の経の次第と中国・日本の諸宗派との関連及び人本尊を図で示した書。鶏図とは本抄がまるで鳥が両翼を伸ばした様な図で示されていることから名付けられておられます。本抄と同様な図の真筆は複数現存しており、日蓮大聖人が精力的に弟子・信徒の教化に勤められていたことを伺い知ることができます。
■ご真筆:静岡県 西山本門寺所蔵。古写本:日興上人(富士大石寺所蔵)。

千葉県弘法寺蔵一代五時図(本抄の鶏図と同種)
【一代五時鶏図 本文】その一
|---寿命三百年
|---羅什訳百論
|---法雲自在王如来--- 観自在王如来千巻
|---仏滅後六七八
大論[百巻の論、千巻]に云く、十九出家三十成道
竜樹(猛)菩薩 第十一馬鳴菩薩の御弟子 付法蔵の第十三。
三十万巻
大悲方便論 十万偈
大心論 十万偈
大無畏論 十万偈
|----実大乗
|----権大乗
| 二七日 立五教を立て 一代を摂尽す。
華厳経 -----------華厳宗 --------杜順和尚、智儼法師 、法蔵大師-------香象大師、 賢首法師、華厳和尚
| 三七日
|----------------結経は梵網経 大乗戒之を出だす
【一代五時鶏図 その二】に続く