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日蓮大聖人『御書』解説

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2024年 10月 25日

現在伝えられている最古の御書【戒体即身成仏義】



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【戒体即身成仏義 その一】

■出筆時期:仁治元三年(1242)  二十一歳御作。
■出筆場所:安房国 清澄寺にて。
■出筆の経緯:現在伝えられている最古の御書で、清澄寺にて是生房連長と名乗られておられた時に「即身成仏」について論じられた書となっております。
■ご真筆:現存しておりません。

【戒体即身成仏義 本文】

戒体即身成仏義

                     安房国清澄山住人 蓮 長 撰

分かって四門と為す
  一には小乗の戒体
  二には権大乗の戒体 
  三には法華開会(かいえ)の戒体 法華・涅槃の戒体少しく不同有り
  四には真言宗の戒体なり
  
 第一に小乗の戒体とは四種有り。五戒は俗男俗女戒、八斎戒は四衆通用、二百五十戒は比丘戒、五百戒は比丘尼戒なり。而るに四種倶に五戒を本と為す。婆娑論に云はく「近事律儀(ごんじりつぎ)は、此の律儀の与(ため)に門と為り・依(え)と為り・加行と為るを以ての故に」云云。近事律儀とは五戒なり。されば比丘の二百五十戒・比丘尼の五百戒も始めは五戒なり。五戒とは諸の小乗経に云はく「一には不殺生戒、二には不偸盗(ちゅうとう)戒、三には不邪婬戒、四には不妄語戒、五には不飲酒(おんじゅ)戒」以上五戒。此の五戒と申すは、色心二法の中には色法なり。殺・盗・婬の三は身に犯す戒、不妄語戒・不飲酒戒は口に犯す戒、身口は色法なり。此の戒を持つに、作無作・表無表と云ふ事あり。作と表と同じ事なり。無作と無表も同じ事なり。表と申す事は、戒を持たんと思ひて師を請ず。中国は十人、辺国は五人。或は自誓戒もあり。道場を荘厳し焼香散華(しょうこう・さんげ)して、師は高座にして戒を説けば、今の受くる者左右の十指を合はせて持つと云ふ。是を表色と云ひ作とも申す。此の身口の表作に依りて、必ず無表無作の戒体は発するなり。

 安房国清澄山住人 蓮 長 撰https://nichirengs.exblog.jp/25778272/




by johsei1129 | 2024-10-25 19:59 | 重要法門(十大部除く) | Trackback | Comments(0)


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