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日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 07月 03日

 法華取要抄私記 十四 「日・月」とは、実には日蓮聖人の御事なり。是れを体中の体用(たいゆう)と云うなり。日蓮は体なり、日月は用なり。


一 次に問答に二。初めに問、次に答。

一 「一半(いっぱん)」とは。

啓に二義有り。一義に云わく、略開の半品(はんぽん)の中にて(また)分けたもうに依って、念を入れて一半と()ぶなりと。又一義に云わく、(ふん)別品(べつほん)の半品に対して、此の品の奥を一半としたもうなりと。

一 不思議解脱(げだつ)に住して我と別円二教を演説す。

古本に云わく「不思議解脱を満じて、別円を演説す」等云云。新華厳(けごん)五の妙厳品第一・五に云わく「(また)次に普賢菩薩摩訶(まか)(さつ)、不思議解脱の方便海に入り、如来の功徳海に入る」文。(けい)の二十・二十ウに之を引く。

一 「又勝は劣を()ぬ」とは。

開目抄の上四十五に云わく「蔵通(ぞうつう)二教は又、別円の枝流なり。別円二教を知る人、必ず蔵通二教を知るべし」文。之を以て今の文を思え。「又勝」の中に「知」の字有るべし。(おそ)らくは伝写の脱落か。総じて此の一段の文は開目抄の上四十已下に同じ。

一 (あるい)は釈尊の師匠なるか、善智識とは是なり。

開目抄の上四十五、之に同じ。(かしこ)に云く「されば、華厳経に此等の大菩薩をかず()へて、善智識と説かれしは是なり」云云。

然るに啓運・啓蒙に「善智識か」と云えるは非なり。()華厳の一・五に云わく「其の名を普賢(ふげん)菩薩と()う乃至光明尊徳菩薩と()くの如き等の諸菩薩と(とも)に是れ廬舎那(るしゃな)(ぶつ)の宿世の善友。一切の功徳大海を成就(じょうじゅ)す」云云。啓蒙には此の文を引いて其の下を知らずと見えたり。写伝者の(あやま)りとすること(しょう)()なり。啓運も又之に同ず。

一 迹門の八品に乃至始めて未聞(みもん)の法を聞いて

開目抄の上終に云わく「経に云く『我等昔より(このかた)乃至未だ(かつ)て是くの如き深妙の上法を聞かず』等云云。伝教大師の云く『我等昔より(このかた)(しばしば)世尊の説を聞くとは(むかし)法華経の前に華厳等の大法を説くを聞くなり。法華(ゆい)一仏乗の故なり』」等云云。

一 (これ)()の人々は弟子と成りぬ

開目抄の下初に云わく「(また)今よりこそ諸大菩薩も梵天・四天等も教主釈尊の御弟子にては候へ」文。

一「法華経に来至(らいし)して」とは。

玄の一に「(ぞう)(どう)損生(そんしょう)して、(くらい)大覚に(とな)る」等云云。(せん)の一の本云云。

一 (くらい)妙覚に隣り又妙覚の位に入るなり

天台家の法門は、一生入妙覚の法門有無不同なり。証真法師は「教のみあり、人無し」と云えり。其の(ほか)(あるい)は之有り云云。()決定(けつじょう)なり。経に云く「一生に、(まさ)に三菩提を得べし」等云云。但し迹門の意は、妙覚の位を立つれども、()(みょう)無実なり。本門の意は、妙覚を立つるは真実なり。されば「妙覚の位に入る」とは、本覚の(さとり)を開く、是れ則ち妙覚の位に入ると云うなり。()って「生身の妙覚」と遊ばされたり。されば本地()(じょう)の妙覚の位に入る、此の事を釈には『当位即妙、不改(ほん)()』と判じたもう。されば「妙覚」とは、(ほん)の妙覚は本覚なり、迹の本覚は始覚なり。()し与うる(とき)は迹門に妙覚の位有り。若し奪う(とき)んば迹は始覚にして妙覚に非ざるなり。当体義抄二十三・二十二に云わく「迹門の当分(とうぶん)(みょう)(がく)の仏有りと雖も乃至(けん)()()する者なり」文。此の書の寿量の真仏は()(おん)の名字の妙覚なり。

一 若し(しか)れば今我等

「今」とは末法なり。「我等」とは日蓮なり。「日・月」は是れ日蓮(たい)()の日月なり。是れ則ち日天と月天とは観心本尊の本地、()受用(じゅゆう)の本仏なり。「生身の妙覚」とは名字の妙覚なり。「本意」とは本因(ほんにん)(みょう)の位なり。是れ名字の妙覚、末法の大闇(だいあん)を照らしたもうなり。()って今末法に日蓮等天に向かって之を見れば、生身妙覚の本仏、名字の本位に()して、末法の衆生を()(やく)するなりと云う事なり。此の「日・月」とは、実には日蓮聖人の御事(おんこと)なり。是れを体中の体用(たいゆう)と云うなり。日蓮は体なり、日月は用なり。此れ御書に付いて重々の(じん)()有るなり云云。



               つづく


本書目次                    日寛上人 文段目次



by johsei1129 | 2016-07-03 21:47 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)
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