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日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 05月 22日

法華経弘通の法軌「衣座室の三軌」を詳細に講説した書【衣座室御書】

【衣座室御書】
■出筆時期:正嘉元年(1257) 三十六歳御作
■出筆場所:鎌倉 松葉ヶ谷の草庵と思われます。
■出筆の経緯:本抄は法華経・法師品第十に説かれている釈迦滅後の法華経弘通の方法を示した「衣座室の三軌」について、弟子信徒の教化のために詳細に講説された書と思われます。
■ご真筆:現存しておりません。

【衣座室御書 本文】

法師品に云はく「薬王其れ法華経を読誦すること有らん者は、当に知るべし、
是の人は仏[仏とは如来なり]の荘厳を以て自ら荘厳するなり」と。
                      |
                  戒聖行 円頓戒
                  定聖行 円頓定
                  慧聖行 円頓慧

玄義の四に云はく「文に云はく、如来荘厳・而自荘厳とは、即ち円の聖行なり」と。
法師品に云はく「如来の室に入り、如来の衣を著、如来の座に坐して、爾して乃し応に四衆の為に広く斯の経を説くべし」と。

経釈に云はく「如来の室[梵行の中の慈悲喜なり]とは一切衆生の中の大慈悲心是なり」と。
玄義に云はく「如来の室とは即ち円の梵行なり」と。

法師品に云はく「如来の衣とは柔和[嬰児行(ようにぎょう)]忍辱[病行]の心是なり」と。
玄義の四に云はく「如来の衣に二種あり。柔和は即ち円の嬰児行なり。忍辱は即ち円の病行なり」と。

法師品に云はく「如来の座とは一切法空、是なり」と。玄義の四に云はく「如来の座とは即ち円の天行なり」と。
十信、十住、十行、十回向

別教

初地の五地---不動地---戒---|       天行は、二地已上
     ---堪忍地---定  |----聖行    嬰児行・病行は、五地の菩薩、
     ---無畏地---慧---|       天行の菩薩の示現なり。 
       
     ---一子地---慈悲喜
             |----梵行
     ---空平等地----捨


初住の五地---不動地---円戒---|
  ---堪忍地---円定  |----名字
     ---無畏地---円慧---|

     ---一子地---円慈悲喜---観行
     ---空平等地---円捨-----相似(そうじ)

             日蓮 花押


 【妙法蓮華経 法師品第十
 薬王若有善男子。善女人。如来滅後。欲為四衆。説是法華経者云何応説。
 是善男子。善女人。入如来室。著如来衣。坐如来座。爾乃応為四衆。広説斯経。
 如来室者。一切衆生中。大慈悲心是。如来衣者。柔和忍辱心是。
 如来座者。一切法空是。安住是中。然後以不懈怠心。為諸菩薩及四衆。広説是法華経。

[和訳]
 薬王(菩薩)よ、若し善男子・善女人ありて如来の滅後に四衆(比丘・比丘尼・俗男女信徒)の為に、是の法華経を説かんと欲せば、如何にして説かん。
 是、善男子・善女人よ、如来の室に入り、如来の衣を着、如来の座に坐して、爾してまさに四衆の為に広く斯の経を説くべし。
 如来の室とは一切衆生の中における大慈悲心、是なり。如来の衣とは、柔和忍辱の心、是なり。
 如来の座とは、一切法は空、是なり。是の中に安住し、然後に懈怠なき心を以て、諸の菩薩及四衆の為に、広く是の法華経を説くべし。




by johsei1129 | 2016-05-22 00:07 | 弟子・信徒その他への消息 | Trackback | Comments(0)


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