日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 04月 01日

法華取要抄文段 三九  末法今時の一切衆生は但三大秘法を信ずべし


  第七  三大秘法の証文を明かす

 

  問う、三大秘法の証文は如何。

  答う、其の文多しと雖も(しばら)く一文を引いて(さき)の六段を証せん。寿量品に云く「()()良薬(ろうやく)を、今留めて(ここ)()く」等云云。此の文は三大秘法を明かすなり。(つぶさ)に下に弁ずるが如し云云。

  問う、此の文を引いて第一段を証する(こころ)は如何。

  答う、此の文の意は、釈尊の「(しか)るに病者に於て心(すなわ)(ひとえ)に重し」の本懐、多宝の証明、分身(ふんじん)助舌(じょぜつ)、皆(ことごと)く末法今時の衆生の為なるが故に、末法今時の一切衆生は(ただ)三大秘法を信ずべしと云う経文の元意(がんい)なり。故に此の文を引いて第一段を証するなり。

  問う、()文を引いて第二段を証する意は如何。

  答う、此の文に宗教の五()(へい)(ねん)なるが故なり。(いわ)く「()好良薬(こうろうやく)」の四字は、是れ宗教を明かすなり。(しか)も他の毒薬に対して「好良薬」と云うが故に、勝劣の義(また)明らかなり。   

今留(こんる)」の二字は、是れ時を明かすなり。滅後の中にも別して末法の時を指すなり。「(ざい)()」の両字は、是れ国を明かすなり。閻浮提(えんぶだい)の中には別して日本国を指すなり。「(にょ)」の一字は是れ機を明かすなり。三時の衆生の中には別して末法の衆生を()すなり。
 御義口伝に云く「今留とは末法なり、()とは一閻浮提の中には日本国なり、(にょ)とは末法の一切衆生なり」等云云。(さき)の四意を了すれば、教法流布の前後は含みて()中に在り云云。
 

  問う、此の文を引いて第三の名義(みょうぎ)の開合を証する意は如何。

  答う、()ず名義を証するとは、宗祖云く「是好良薬とは寿量品の肝要」等云云。既に寿量品に之を明かす、故に三箇(とも)に本門と云うなり。「肝要」と言うは、即ち文底秘沈の大法を指す、故に秘法の名を(しょう)するなり。

  次に開合の義を証すとは「是好良薬」の一句は本門の本尊(すなわ)是れ一大秘法なり。一大秘法と云うと雖も(おのずか)ら三大秘法を含むなり。是れ則ち「()き良薬」とは「色香(しきこう)美味(みみ)皆悉(かいしつ)具足(ぐそく)」の故なり。()「色香味、皆悉く具足する」に非ずんば、何ぞ「好き良薬」と名づくべけんや。故に経に云く「此大良薬(ろうやく)、色香美味、皆悉具足」等云云。

(まさ)に知るべし、此の「色香美味」は即ち是れ三大秘法なり。(いわ)「色」は是れ本門の戒壇なり。故に天台云く「色は()れ戒に(たと)う。事相(しょう)(けん)なり」云云。「香」は是れ本門の本尊、即ち十界互具の大漫荼(まんだ)()なり。故に天台云く「香は是れ(じょう)に譬う。功徳の香、一切に(くん)ず」等云云。()れ漫荼羅とは功徳聚集(じゅしゅう)と名づく。今真実の功徳を以て、集めて一処に()く故なり。「美味(みみ)是れ本門の題目なり。故に天台云く「味は是れ()に譬う。理味を得るなり」等云云。()(しん)(たい)()の故に「味」は是れ信に譬うるなり。

信は是れ唱題の始めなり。始めを挙げて終りを(せっ)す。信行具足は即ち本門の題目なり。
 宗祖云く「常寂光の当体の(みょう)()を顕す事は本門寿量の教主の金言を信じて南無妙法蓮華経と唱うるが故なり」云云。題目(あに)理味を得るに非ずや。

又案じて云く「()」は是れ信心の味、是れ唱題なり云云。故に知んぬ、「是好良薬」の一句、三大秘法を含在せることを。故に亦「三大秘法総在(そうざい)の御本尊」と名づくるは是れなり。  

次に開の義を証せば「是好良薬」は即ち是れ本門の本尊なり。本尊所在の処、(あに)戒壇に非ずや。故に知んぬ「今留(こんる)(ざい)()」は本門の戒壇なり。所修は即ち是れ本尊、能修は是れ題目なり。故に「(にょ)()取服(しゅぶく)」は本門の題目なり。天台云く「修行を服と名づく」等云云。「(しゅ)」は是れ信心「服」は是れ唱題なり云云。


                     つづく
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by johsei1129 | 2016-04-01 21:43 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)
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