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日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 03月 26日

法華取要抄文段 三三  当門流の意は末法下種の主師親・大慈大悲の南無日蓮大聖人を以て本尊と為すなり

   
  第四  正しく人法の本尊を明かす

 

(およ)そ本尊とは所縁の(きょう)なり。境()し邪なる(とき)は智行も随って邪なり。境若し正なる則は智行も随って正なり。故に(すべから)く本尊の(じゃ)(しょう)(えら)び、以て信行を励むべし。

故に妙楽大師の弘一下十一に云く「仮使(たとい)発心真実ならざる者も、正境に縁すれば功徳(なお)多し。若し正境に非ずんば、(たと)偽妄(ぎもう)けれども(また)(しゅ)と成らず」等云云。(しか)るに諸宗の本尊は是れ正境に非ず。()せて諸文に()り、故に今は之を略す。(まさ)しく当流の本尊は久遠元初の独一の本門、妙中の妙、正中の正なり。今此の本尊に(にん)有り、法有り。人は即ち久遠元初の自受用身、法は即ち事の一念三千の大曼荼羅(まんだら)なり。

問う、法の本尊を事の一念三千と名づくる(こころ)は如何。

 答う、一流の義に云く、

己心の一念三千を()(ぼく)に図顕するが故に、事の一念三千の本尊と名づく等云云。今(いわ)く、事の一念三千の本尊は紙墨に之を図顕す。紙墨に之を図顕するが故に事の一念三千と名づくるには非ざるなり。

難じて云く、若し爾らずんば修禅寺決(しゅぜんじけつ)三十一に云く「南岳大師、一念三千の本尊を以て智者大師に付す。所謂(いわゆる)画像(えぞう)の十一面観音なり。頭上の(おもて)に十界の形像(ぎょうぞう)を図し、一念三千の体性(たいしょう)を顕す乃至一面は一心の体性を顕す」云云。「体性」と言うは即ち是れ理性なり。故に理を事に表す、故に法体(なお)是れ理なり。故に理の一念三千なり。何ぞ紙墨に図顕するを以て即ち事の一念三千と名づけんや。 

  問う、当流の実義は如何(いかん)

  答う、境智冥合(みょうごう)・人法体一の故に事の一念三千の本尊と名づくるなり。

  故に御義口伝に云く「自受用身即一念三千、一念三千即自受用身」等云云。所謂(いわゆる)「即」とは二物(にぶつ)相合(そうごう)に非ず、背面(はいめん)相翻(そうほん)に非ず。当体(とうたい)全是(ぜんぜ)を「即」と云うなり。故に自受用身の当体全く是れ一念三千、一念三千の当体全く是れ自受用身なり。(あに)事の一念三千に非ずや。

  故に報恩抄に云く「自受用身即一念三千」。本尊抄に云く「一念三千即自受用身」等云云。

  問う、両抄の中に(いま)此の文を見ず、未だ此の事を聞かず。

  答う、宗祖云く「文は睫毛(まつげ)の如し」。天台の云く「(まつげ)の近きと(そら)の遠きは(とも)に皆見えず。(こんぺい)もって(まく)(えぐ)れば空色(くうしき)(ろう)(ねん)たり」云云。(注;錍とは斧のこと。金の斧の意)故に当流深秘の金錍を以て熟脱(しゅう)(じょう)の膜を決せば、両抄の明文(ろう)(ねん)ならん。本尊七箇の口伝・三重口伝・筆法の大事等、唯授(ゆいじゅ)一人(いちにん)の相承なり。何ぞ之を(あらわ)にせんや。

  問う、(にん)の本尊は如何。

  答う、一流の義に云く、在世の本門の教主釈尊・色相荘厳(しょうごん)仏を本尊と為すべし等云云。

(いわ)く、()れ色相荘厳の仏は迹中化他の応仏にして、(もと)是れ脱益(だっちゃく)の化主なり。久遠元初の自受用身は本地自行の本仏にして、(もと)是れ下種の教主なり。今既に末法下種の時なり。何ぞ下種の教主を(さしお)いて、(かえ)って脱益の化主を以て本尊と為すべけんや。(いわん)(また)末法は(ほん)未有(みう)(ぜん)の衆生なり。故に脱益の仏に於ては三徳の縁浅し。何ぞ()が三徳有縁の仏を閣いて、他の三徳の仏を以て本尊と為すべけんや。

  故に当門流の(こころ)は、本地自行の本仏・久遠元初の自受用報身・本因妙の教主を以て本尊と為すなり。所謂(いわゆる)末法下種の主師(しゅし)(しん)・大慈大悲の南無日蓮大聖人是れなり。「日蓮は日本国の人人の父母ぞかし・主君ぞかし・又明師ぞかし」等云云観心本尊抄には(まさ)しく脱仏を(えら)び下種の仏を取る。故に「彼は脱、此れは種」と云うなり。其の(ほか)文理(はなは)だ多し。(しばら)之を略するのみ。  



                     つづく

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by johsei1129 | 2016-03-26 10:59 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)
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