人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日蓮大聖人『御書』解説

nichirengs.exblog.jp
ブログトップ
2019年 09月 14日

御本尊に諸天善神として認められている日天子と月天子について弟子・信徒への講義のために記された書【日月の事】

【日月の事】
■出筆時期:文永五年(1268年) 四十七歳御作。
■出筆場所:鎌倉 草庵にて。
■出筆の経緯:本抄は弟子・信徒に諸天善神としての日天子と月天子の意義について講義する際に掲げた書と思われます。
尚、大聖人が「竜ノ口の法難」の九日後に四条金吾に宛てられた消息では、月天子の加護があり、四五日前には明星天子が日蓮に見参に来たことを次のように記されておられます。「かまくらどのの仰せとて、内内、佐渡の国へつかはすべき由、承り候。三光天子の中に月天子は光物とあらはれ竜口の頚をたすけ、明星天子は四五日已前に下りて日蓮に見参し給ふ。いま日天子ばかりのこり給ふ。定めて守護あるべきかと・たのもし・たのもし」文永八年九月二十一日『四条金吾殿御消息』
■ご真筆:中山法華経寺所蔵(完存)。
御本尊に諸天善神として認められている日天子と月天子について弟子・信徒への講義のために記された書【日月の事】_f0301354_23023009.jpg





















【日月の事 本文】

 
    誓耶(せいや)后       摩利史天(まりしてん)女 
  大日天---------輅車(らくしゃ)に乗ず 
    毘誓耶(びせいや)后     九曜 
                  七曜 
              
             二十八宿
  大月天    鵞(が)に乗ず 
             十二宮

 
 金光明経に云く「日の天子及以(およ)び月天、是の経典を聞き精気充実す」。
 最勝王経に云く「日出でて光を放ち無垢炎・清浄なり。此の経王の力に由て流暉(るき)四天を遶(めぐ)る」。
 仁王経に云く「日月度を失ひ」等。大集経に云く「日月明を現ぜず、四方皆亢旱(こうかん)す。是の如き不善業・悪王・悪比丘、我が正法を毀壊(きえ)す」。
 仁王経に云く「非法非律にして比丘を繋縛(けいばく)すること獄囚の法の如くす」。
 法華経に云く「色力及び智恵、此等皆減少す」。華厳経に云く「段食(だんじき)・法食・喜食・禅悦食」。大集経に云く「三力は一切衆生力・法力・自身功徳力」と。

      戒光  清浄也 
 日光   定光  定也 
      恵光  なん也

 
 人天  三学     小乗  三学 
 大乗  三学     権大乗 三学 
 実大乗 三学     純円  三学 

法身光・般若光・解脱光 
       

         此天は初地
十信・十住・十行・十廻向・十地・等・妙 
         |---或は義は十廻向なり 

初地は三惑断 
初住三は惑断
 
    |---北辰 
 梵・帝釈・日・月・四天等 
    |---衆星 
 
一切の四天下の衆生の眼目 
            |
         肉眼  衣食 
         天眼  寿命 
         恵眼 
         法眼 
         仏眼 

 有に非ず、地を離るが故に。空に非ず、有を照すが故に。辺に非ず、中に処するが故に。而も空なり、空に処するが故に。而も有なり、有を養ふが故に。
 不来なり、北に至るが故に。而来なり、南に来るが故に。不一なり、四州を照すが故に。不異なり、一日なるが故に。不断なり、常なるが故に。不常なり、一処に住せざるが故に。
 記の三に云く「部は方等なりと雖も・義は円極なる故に。故に今之を引く」。


【妙法蓮華経 化城喩品第七】

 [原文]
 世尊未出時 十方常闇瞑 三悪道増長 阿脩羅亦盛
 諸天衆転減 死多墮悪道 不従仏聞法 常行不善事
 色力及智慧 斯等皆減少
 [訓読]
 世尊(仏)の未だ出ざる時、十方は常に闇瞑で、三悪道は増長し、阿脩羅も亦た盛んなり。
 諸の天衆は転た減じ、死して多く悪道に墮す。仏より法を聞かずして、常に不善の事を行じ、色力及び智慧は、斯等は皆、減少せり。




by johsei1129 | 2019-09-14 21:58 | 重要法門(十大部除く) | Trackback | Comments(0)


<< 但恃む所は妙法蓮華経第七の巻の...      52. Persecution... >>