日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 02月 24日

我が所説の経典無量千万億にして、已に説き今説き当に説かん。而も其の中に於て此の法華経最も為れ難信難解なり、と説いた【後五百歳合文】

【後五百歳合文】
■出筆時期:文文応元年(西暦1260) 三十九歳御作。
■出筆場所:鎌倉若しくは下総の富木邸と思われます。
■出筆の経緯:本抄は弟子・信徒の教化のために、薬王菩薩の「我が滅度の後、後五百歳の中に広宣流布して」の意義について詳細に説かれた法門として認められたと思われます。
大聖人は本書後段で「亀の浮木の孔」の譬喩で釈尊五十年の一切経を分かりやすく分別するととも、南妙法蓮華経を浮木の大孔であると示されておられます。
■ご真筆:現存しておりません。

【後五百歳合文 本文】

経の第七に云はく[薬王菩薩品、宿王華菩薩を対揚と為す。]
「我が滅度の後、後五百歳の中に広宣流布して、閻浮提に於て断絶して悪魔・魔民・諸の天竜・夜叉・鳩槃荼等に其の便りを得せしむること無けん」文。

文句の一に云はく「但当時大利益を獲るのみに非ず、後五百歳遠く妙道に沾(うるお)はん。故に流通分有るなり」文。
記の一に云はく「然るに五五百とは且く一往に従ふ、末法の初め冥利無きにあらず。且く大教の流行すべき時に拠る。故に五百と云ふ」文。
義決の一に云はく(道邃撰)「文旨を判ぜば、勧発品に云はく、後五百歳の濁悪世の中に於て、其れ是の経典を受持すること有らん者は、我当に守護すべしと。大師は彼に依るが故に後五百と云ふ。然れども毘尼母論の意に合せず。正しく大集に会へり。所以は何。

安楽行品に云はく、末法の中に於て、是の経を説かんと欲すと。又云はく、後の末世
の時此の経を持たん者と。明らかに知んぬ、五百は末法の初めを指すことを。

彼の大集経の五五百の中、第四の多聞とは且く一往に従ふ。小乗の多聞なり。末法の初め大利無きにあらず。今は且く法華の大教流行すべき時に拠る。故に後五百歳遠沾妙道と云ふ」。(已上決文)

守護章上の下に云はく「当今の人は機皆転変して都て小乗の機無し。正像稍過ぎ已はって末法太だ近きに有り。法華一乗の機、今正しく是其の時なり。何を以てか知ることを得ん。安楽行品に云はく、末世法滅の時」と。又云はく「小乗権教の禅定堅固已に過ぎぬ」文。

経の第五に云はく(安楽行品、文殊師利菩薩を対揚と為す)「又文殊師利、如来の滅後末法の中に於て是の経を説かんと欲せば応に安楽行に住すべし」(口安楽行の処。)又云はく「文殊師利菩薩摩訶薩、後の末世の法滅せんと欲する時に於て」(意安楽行の処。)又云はく「又文殊師利菩薩摩訶薩、後の末世の法滅せんと欲する時に於て、法華経を受持すること有らん者」(誓願安楽行の処。)

経の第六に云はく(分別功徳品の滅後五品の中の第二品の下)「悪世末法の時、能く是の経を持たん者は、則ち為れ已に上の如く、諸の供養を具足するなり」と。経の第八に云はく(普賢菩薩勧発品の成就四法の普賢菩薩の誓願)「如来の滅後に於て閻浮提の内に広く流布せしめて断絶せざらしめん」云云。

瑜伽論に云はく(弥勒菩薩無著菩薩の請に趣きて云はく)「東方に小国有り、其の中に唯大乗の種姓のみ有り」文。
法華翻経後記に云はく「予昔天竺国に在りし時遍く五竺に遊びて大乗を尋討し、大師須利耶蘇摩に従ひて理味を餐稟し、慇懃に梵本を付嘱して言はく、仏日西に入りて遺耀将に東北に及ばんとす。茲の典東北の国に有縁なり、汝慎みて伝弘せよ」文。
天竺別集に云はく(遵式の記、智礼の弟子、妙楽第八代の弟子)「始めは西より伝ふ、猶月の生ずるがごとし。今復東より返る、猶日の昇るがごとし。素影円暉終に我が土に環回するなり」(此の言、唐土へ三河入道の渡せるを見て書けるなり。)

秀句の下に云はく(上中下三巻、伝教大師の御釈、嵯峨天皇の御宇弘仁十二年辛丑に之を作る)
「爾の時に仏復薬王菩薩摩訶薩に告げたまはく、我が所説の経典無量千万億にして、已に説き今説き当に説かん。而も其の中に於て此の法華経最も為れ難信難解なり。
薬王、此の経は是諸仏秘要の蔵なり。分布して妄りに人に授与すべからず。諸仏世尊の守護したまふ所なり。昔より已来未だ曾て顕説せず。而も此の経は如来の現在にすら猶怨嫉多し。況んや滅度の後をや(已上経文)。当に知るべし、已説の四時の経、今説の無量義経、当説の涅槃経は易信易解なり、随他意の故に。此の法華経は最も為れ難信難解なり、随自意の故に。随自意の説は随他意に勝る。但し無量義経の随他意とは、未合の一辺を指じいす。余部の随他意に同じからざるなり。代を語れば則ち像の終はり末の初め、地を尋ぬれば唐の東、羯の西、人を原ぬれば則ち五濁の生闘諍の時なり。経に云はく、猶多怨嫉かつたずとうじょうゆたおんしつ
況滅度後と。此の言良に以有るなり」文。一乗要決の中に云はく(慧心僧都の記上中下三巻)「日本一州円機純一。朝野遠近同じく一乗に帰し、緇素・貴賎悉く成仏を期す。唯一師等ありて独り信受せず、我未だ之を識らず、権とや為ん実とや為ん。若し是実ならば、以て哀傷すべし。世尊の言の如くんば当来世の悪人は仏説の一乗を聞きて迷惑して信受せず、法を破して悪道に堕せんと。若し是権ならば以て随喜すべし。浄名に言ふが如くんば衆の魔事を覚知して而して其の行を示現す。善き方便智を以て意に随ひて皆能く現ず」文。

広釈に云はく(安然作)「粤に弥勒菩薩説きて言はく、東方に小国有り、其の中に唯大乗の種
姓のみ有りと。我が日本国僉成仏を知る、豈其の事に非ずや」文。

涅槃経に三亀有り
一無目----一闡提---諸経に之を説く
二一目---二乗---今経に之を説く
三両目---菩薩---一邪眼----今経に之を説く
二眇目---余経に之を説く

亀の背の冷えること----衆生の八寒地獄の如し。 生死の大海の底に在り
腹の熱きこと----衆生の八熱地獄の如し。

浮木に二----一凡木---一切木
----二聖木---赤栴檀

孔に二---一凡木の孔---亀の腹冷えず
---二聖木の孔---亀の腹これを冷やす

仏法の浮木の二---一凡木---四十余年の経
----二聖木---今経(法華経)・涅槃経

仏法の浮木の孔に二---一小孔に四---一大方広仏華厳経
----二仏説阿含経
---三大方等大集経
---四摩訶般若波羅蜜経
----二大孔-------南無妙法蓮華経






by johsei1129 | 2016-02-24 00:17 | 弟子・信徒その他への消息 | Comments(0)


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