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日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 01月 28日

報恩抄文段 下三十  若(も)し三箇の秘法を開せば則ち六義を成ず。謂(いわ)く本尊に人法あり、戒壇に事理あり。題目に信行(しんぎょう)あり。

    

     ()の一大秘法を開すれば(すなわ)ち三箇の秘法なり



 寿量品に云く「()()良薬(ろうやく)を、今(とど)めて(ここ)()く、(なんじ)取って服すべし。()えじと(うれ)うること(なか)れ」文。

「是の好き良薬」とは本門の本尊なり。

本尊抄に云く「()好良薬(こうろうやく)とは寿量品の肝要(かんよう)たる名体(みょうたい)宗用(しゅうゆう)(きょう)の南無妙法蓮華経(これ)なり、()の良薬をば仏(なお)迹化(しゃっけ)(じゅ)()し給わず、(いか)(いわん)や他方をや」云云。

文の意に云く、此の本門の本尊をば迹化に授与せず、(ただ)地涌(じゆ)千界(せんがい)に授与すと。故に天台(てんだい)云く「()枢柄(すうへい)()って(しか)して(これ)を授与す」文。本尊の授与書云云。

「今留めて此に在く」とは本門の戒壇なり。「今」とは末法なり。「此に在く」とは一閻浮提(いちえんぶだい)の中には日本国、日本国の中には駿州(すんしゅう)富士山なり云云。

(なんじ)取って服すべし」とは本門の題目なり。「汝」とは末法の衆生なり。「取って」とは信受(しんじゅ)の義なり。大論の一・十九に云く「経中に信を()いて手と()。手有って宝山の中に入り、自在(じざい)()く取る。()し手()くんば取る(ところ)有ること(あた)わざるが如し」文。「服す」とは、南無妙法蓮華経と(とな)うる義なり。故に天台云く「修行を服と名づく」と云云。

 (しか)るに日本国中の諸学者、此の(むね)を知らず。(ただ)当流の信者のみ(ぶっ)()出世(しゅっせ)の本懐に相称(あいかな)えり。()宿縁(しゅくえん)(あら)ずんば(いずくん)ぞ此の(じん)(みょう)を聞くことを得んや。

   三月二十七日

一 本門の教主釈尊を本尊とすべし

 若し三箇の秘法を開せば(すなわ)ち六義を成ず。(いわ)く本尊に人法(にんぽう)あり、戒壇に事理(じり)あり。理は謂く、道理なり。題目に信行(しんぎょう)あり。文に(のぞ)んで之を釈せん。

 第一に「本尊に人法あり」とは、(すで)に観心本尊抄には法の本尊に(やく)す。故に彼の十七に云く「()の本尊の為体(ていたらく)本師の裟婆(しゃば)の上に宝塔(ほうとう)(くう)()塔中(たっちゅう)の妙法蓮華経の左右に釈迦牟(しゃかむ)尼仏(にぶつ)多宝仏(たほうぶつ)・釈尊の脇士(きょうじ)上行(じょうぎょう)等の四菩薩」等云云。(けだ)し今文に(おい)ては、人の本尊に約す。故に「本門の教主釈尊を本尊とすべし」と云うなり。

 (ひろ)く教主釈尊を論ずれば(すなわ)ち多義あり。

若し色相(しきそう)荘厳(しょうごん)(じょう)(ろく)一里の劣応(れっとう)(じん)は、即ち是れ三蔵の教主釈尊なり。若し丈六一里の身相(しんそう)()び、十里百億の色相を現ずるは、即ち是れ勝応(しょうおう)(じん)にして(つう)(きょう)の教主釈尊なり。若し十蓮華蔵微塵(みじん)の色相を荘厳するは即ち是れ()受用報(じゅゆうほう)(しん)、別教の教主釈尊なり。若し()(ぜん)の円の教主釈尊は即ち是れ別教の教主の摂属(しょうぞく)なり。故に玄文の第七には、華厳(けごん)の教主を(もっ)(ただ)別教の教主に属するなり。(さき)劣応(れっとう)・勝応・報身を開して即ち是れ(ほっ)(しん)なるは、今経の迹門の(おう)(そく)の教主釈尊なり。

劣応・勝応・報身・法身(こと)なりと(いえど)も、()(じょう)の辺は違目(いもく)し。是れ熟益(じゅくやく)の教主にして並びに是れ(しゃく)(ぶつ)なり。若し今日(こんにち)色相荘厳の三蔵の応仏、次第(しだい)昇進(しょうしん)して始成の三身を開し、別して久遠本果の自受用(じじゅゆう)(しん)(あらわ)れたもうは、即ち是れ応仏昇進の自受用身、色相荘厳(しょうごん)の尊容、在世本門の教主釈尊なり。若し釈尊五百塵点劫の当初(そのかみ)、凡夫の御時、無教の時、即ち内薫(ないくん)自悟(じご)一迷先(いちめいせん)(だつ)・以教余迷の教主釈尊は、即ち是れ本門寿量の文底(もんてい)久遠元(くおんがん)(じょ)自受用報(じじゅゆうほう)(しん)名字(みょうじ)凡夫(ぼんぷ)の当体、本因(ほんにん)(みょう)の教主釈尊なり。

故に教主釈尊に()いては()くの如き多義あり、一様の(かん)()すべからざる者なり。(しか)るに()(ぜん)・迹門の熟益(じゅくやく)の教主は今の所論に(あら)ず云云。


                      つづく


 報恩抄文段下 目次



by johsei1129 | 2016-01-28 22:53 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)
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