日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 12月 04日

撰時抄愚記 下二五


     十五日


一 伝教大師云く等

 秀句(しゅうく)()十紙の文なり。

一 (ごう)(じょう)に信じて(しか)一分(いちぶん)()なからん人人等

 経に「有能(うのう)受持(じゅじ)」と云う、故に無解(むげ)有信(うしん)に約するなり。是れ即ち「信力の故に受け、念力の故に(たも)つ」の故なり。

一 彼の人人は(あるい)()(きょう)(ぎょう)

 第一の句は色心(とも)に移るの人なり。(かじ)(ょう)等の如きなり。第二の句は心を移して()を移さず。()(おん)等の如し。第三の句は色心倶に移らず。善導(ぜんどう)(ほう)(ねん)等の如し云云。

一 されば今法華経の行者は心()べし

 意に云く「有能受持」等の文は第八の(たとえ)の下に()りと(いえど)も、(じゅ)(うゆ)の一一の下に(これ)有り心得(こころう)べしとなり。

一 又(しゅ)(しょう)の中に(乃至)如く

 問う、何ぞ別して大海、月天(がってん)の二喩を()ぐるや。

 答う、大海の(たとえ)の如き、(しばら)く二意を明かさば、一には(たて)に深く横に広し。是れ蓮祖の慈悲の広大を(あらわ)す。二には大海は平等なれども死屍(しし)(とど)めず。是れ慈悲は平等なれども謗者(ぼうしゃ)()せざるを顕すなり。三十三・九云云。

次に月の(たとえ)の如きは、是れ蓮祖の三徳を顕すなり。(いわ)く、月は虚空(こくう)に住し()(もろもろ)(やみ)を除き、能く万物を育つ。虚空に住するは是れ主君の徳なり。闇を除くは是れ師の徳なり。万物を養うは是れ親の徳なり。(しか)りと雖も、別して之を論ぜば(ただ)是れ師の徳なり。故に経に「照明(しょうみょう)」と云うなり。

一 日蓮は満月のごとし

「満月」は是れ妙覚究竟(くきょう)(たとえ)なり。会疏(えしょ)十八・五、文の三・九十三。(また)信心の厚薄(こうはく)に約す。三十三・十二に云く「法華経を深く信ぜざるは半月の如し。深く信ずる者は満月の如し」等云云。

「伝教大師の云く」とは、秀句(しゅうく)下十三の文なり。


                 つづく
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by johsei1129 | 2015-12-04 20:55 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)
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