日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 11月 21日

撰時抄愚記 下四

    十三日


  第二十一段 禅宗を破す


一 
()宗は又此の便(たより)を得て等

 此の下は第二に禅宗を破す。「律」の字、恐らくは(あやま)れり。(まさ)に「禅」の字に作るべし。律宗は(もと)是れ()(さい)なり。何ぞ「此の便を得て」と云わんや。(いわん)(ただ)三宗の謬誤(びゅうご)を破するをや。次に「禅宗と申す宗」等とは是れ判釈(はんじゃく)の言に非ず。禅徒が一切の道俗を勧むるの辞なり。

一 教外(きょうげ)別伝(べつでん)と申して等

  是れ(だい)(ぼん)(てん)(のう)問仏決疑(もんぶつけつぎ)(きょう)の意なり。彼の経に云く「大梵天王、霊山会上(りょうぜんえじょう)に至って、金色(こんじき)沙羅(しゃら)()を以て仏に(けん)じ、仏群生(ぐんじょう)の為に法を説きたまわんことを()う。世尊()に登って華を(ねん)じ、蓮華目を(まじろ)がす。人天万億(まんのく)(ことごと)く皆(はか)るもの()し。(ひと)金色の頭陀(ずだ)破顔(はがん)微笑(みしょう)す。世尊(のかまわ)く、(われ)に正法眼蔵・涅槃の妙心、実相微妙の法門有り、不立(ふりゅう)文字(もんじ)教外(きょうげ)別伝(べつでん)摩訶(まか)迦葉(かしょう)に分付す」等云云。

 (しか)るに此の経は偽経(ぎきょう)なり。開元(かいげん)貞元(じょうげん)の二録は之を()せず。故に(こう)(ほう)の開心抄に云く「大梵天王問仏決疑経は諸師引かず。伝録は之を載せず。近代の禅者、自録の中に此の文を引く。謀説(ぼうせつ)疑いなし、信用するに足らず」云云。

一 禅宗をしらずして等

  (かみ)は一代聖教を誹謗(ひぼう)するの辞なり。此の下は諸宗を誹謗するの相なり。(いわ)く、禅宗を知らずして諸経を読誦するは犬の(いかずち)いが()が如し。教門に(かかわ)るは(おおざる)の月の影をとるに似たり等云云。


                    つづく
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by johsei1129 | 2015-11-21 08:52 | 日寛上人 御書文段 | Comments(0)


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