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日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 11月 12日

彼の経々に依って法華経を全しとせざる諸宗の人々は皆謗法の因縁なりと説 いた【依法不依人御書】

【依法不依人御書】
■出筆時期:文永期と思われます。
■出筆場所:不明。
■出筆の経緯:本抄はご真筆の断簡が残されておりますが古写本がなく、全文は確認できませんが依法不依人について問答形式で分かりやすく論じられておられ恐らく弟子信徒の信仰の教化のため著されたと思われます。
大聖人は本抄で「彼の宗の人々諸経をよめども、たゞ澄観の心をよむなり。全く諸経をばよまず」と記され、人々は釈尊の説いた諸教を全く読まずに只高僧であると評判の澄観、道綽禅師らの心のみを読むことは、皆謗法の因縁なりと断じられておられます。
■ご真筆:池上本門寺(断簡)所蔵。他一箇所。
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[真筆本文:下記緑字箇所]

[依法不依人御書 本文]

行ありて学生ならざるは国の用なり。智行共に備ふは国の財なり。智行共にかけたるは国の賊、国人の中の牛なり。
法華経の許されなくして自由に四十余年の経々をならい行じて、生死をはな(離)れんとをもう学者等は、自身謗法の者となる上、一切衆生皆謗法の者みなとなるべき因縁なり。

此の法門は震旦国に仏法わたりて二百年と申せしに、天台智者大師始めて一切経を料簡し給ひしやうなり。日本国には仏法始まりて二百余年と申せしに、伝教大師、天台の本疏三十巻をみて始めて此の義をあらわし給へり。

此の義だにも実にして仏意にかなわば、四十余年の諸経の行者と、彼の経々に依って法華経を全しとせざる諸宗の人々は皆謗法の因縁なり。

問うて云はく、一仏の名号には諸仏の功徳はを(収)まらず。法華経の五字には諸経(の功徳)をさまるというか。答へて云はく、爾なり。金ににたる石あり、又実の金あり、珠ににたる石あり、実の珠あり。愚者は金ににたる石を金とをもい、珠ににたる石を珠とをもう。この僻案の故に、又金に似たる石と実の金と、珠に似たる石と実の珠と勝劣をあらそう。世間の人々は何れを是という事をしらざる故に、或は多人のいうかたにつきて一人の実義をすて、或は上人の言について少人の実義をすつ。或は威徳の者のいうぎ(義)につきて無威の者の実義をすつ。

仏は依法不依人といましめ給へども、末代の諸人は依人不依法となりぬ。仏は依了義経・不依不了義経とはせいし給へども、濁世の衆生は依不了義経・不依了義経の者となりぬ。あらあら世間の法門を案ずるに、華厳宗と申す宗は華厳経を本として一切経をすべたり。法相宗・三論宗等も皆我が依経を本として諸経を釈するなり。されば華厳宗に人多しといえども澄観等の心をいでず。彼の宗の人々諸経をよめども、たゞ澄観の心をよむなり。全く諸経をばよまず。

余宗又かくのごとし。澄観等仏意にあいかなわば彼等又仏意に相叶ふべし。澄観もし仏意に相叶はずば彼の宗の諸人又仏意に相叶ふべからず。一人妄をさえづれば諸人妄をつたう。一人まつり事をだやかならざれば万民苦をなすがごとし。当世の念仏者たとい諸経諸仏を念じ行ずとをもえども、道綽・善導・法然等の心をすぎず。

若し爾らば道綽禅師が未有一人得者の釈、善導が千中無一の釈、法然が捨閉閣抛の四字謬りならば、たとえ一代聖教をそらにせる念仏者なりとも阿弥陀の本願にもすてられ、諸仏の御意にもそむき、法華経の其人命終入阿鼻獄の者とならん事疑ひなし。これ偏に依法不依人の仏の誓戒をそむいて、人によりぬる失のいたすところなり。

問うて云はく、人に依る失ならばなんぞなんぢ(汝)は天台・妙楽・伝教大師に依るや。答へて云はく、あえて天台・妙楽・伝教大師を用ひず。但天台・妙楽・伝教大師の引き給へる証文によるなり。例せば国ををさ(治)むる人、国の中のまつり事、三皇・五帝等の三墳・五典にて賞罰ををこなえば、聖人・賢人とはいわるれども、人を罰する罪によりて悪道にをちず。而るを重罪の者も愛するによりて軽罪にをこなひ、奉公あるものを悪むににくよりて賞せずなんどあれば、現世には佞人(※注)のな(名)をとり、国やぶれ、未来にはあしき名をながすなり。これ偏に文書に依りて人によらず、人によりて文書によらざるによりて賢愚はいで来たるなり。当世の僧俗多くは人を本として経文を本とせず。

或者云はく、日蓮は善導和尚にはすぐべからず、或は云はく、日蓮見るほどの(以下の御文は残されておりません)

※注佞人(ねいじん):権力者に口先巧みにへつらい、邪心ある者。




by johsei1129 | 2015-11-12 18:40 | 弟子・信徒その他への消息 | Trackback | Comments(0)
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