人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日蓮大聖人『御書』解説

nichirengs.exblog.jp
ブログトップ
2015年 11月 09日

撰時抄愚記 上二六

 第二料簡(りょうけん)の下 十月七日

  第十五段 総じて問答料簡す


一 疑って云く
(たと)い正法等文

是れより大段の第二、料簡(りょうけん)なり。此の下は巻(おわ)るまで十二問答あり、(わか)ちて二段と為す。

初めの十一番は正像に()いて料簡し、第十二番は末法に就いて料簡するなり。初めの十一番の中に初めの一番は是れ総なり。後の十番は是れ別なり。云う所の総別とは第一の問に総じて四難を()げ、正像未弘(みぐ)を疑う。

四難と云うは、一には機に約し、二には竜樹(りゅうじゅ)等に約し、三には天台に約し、四には伝教に約す。(しか)して第一の答の中には(ただ)機に約するの難のみを()して、(いま)だ後の三難を会せず。故に第二已下(いげ)は別して問答料簡(りょうけん)するなり。

別の中にも(また)三あり。初めの八番は竜樹等の未弘(みぐ)()いて料簡し、次の第九番は天台(てんだい)に就いて料簡し、三に第十番は伝教に就いて料簡するなり。

初めの八番を亦二と()す。前の五番は正しく未弘を明かし、後の三番は()れに()いて難を(しゃ)するなり。

是れ略して大意を示す。後に文に(したが)って之を明かさん。

一 最上の上機(じょうき)なり

上の九紙に、竜樹・(てん)(じん)等は此の義を()べずと云う。故に(いま)疑って正法(しょうほう)は上機なり等と云うなり。

問う、(すで)に巻の始めには仏教は機に依らずして(ただ)時に依ることを明かす。今何ぞ(また)を疑うや。

答う、上は在世に約し、(かつ)其の相を明かす。故に今は滅後に約して(また)此の疑を起すなり。

一、真諦(しんたい)三蔵の相伝

法華伝の一・十八云云。竜樹も法華論を作る。(いま)だ此の土に渡らざるなり。

一 (かく)(とく)比丘(びく)

会疏(えしょ)五・五十五。



                     つづく
撰時抄愚記上 目次



by johsei1129 | 2015-11-09 21:55 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)


<< 撰時抄愚記 上二七      日蓮門下の大檀那富木常忍に「不... >>