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日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 09月 12日

開目抄愚記 下三四


一 
(また)守護(しゅご)(じん)

  此の下は三に守護人の(しゃ)・不捨に()る。文意は、今末法は悪国謗法(ほうぼう)の世なるが故に、守護神此の国を()()る、故に謗者には現罰無し。故に知んぬ、聖代(せいだい)明時(めいじ)の正法の国をば諸天善神守護する故に、法華の行者に(あだ)すれば(たちま)ちに現罰有り。今、一辺を釈すと雖も、其の義(おのずか)宛然(おんねん)なり。故に守護神の捨・不捨に由ると云うなり。

  上来の三義の大意は、()し行者安穏(あんのん)・謗者現罰の文の如きは、是れ宿謗(しゅくぼう)なき行者に約す。故に又謗者堕獄(だごく)不定の人に約す故に、又諸天善神の国土を守護するに約するが故なり。(しか)るに日蓮が如くんば、身に宿謗なきに非ざるが故に、又日本一同に謗法堕獄必定(ひつじょう)の故に、守護神此の国を捨て去るが故に、日蓮を(あだ)むと雖も(しか)も現罰無し等となり。

  問う、(れん)()は既に是れ本化(ほんげ)の菩薩なり。何ぞ宿謗あらんや。

  答う、不軽(ふきょう)菩薩は釈尊果後の応用なり。何ぞ宿罪あらんや。故に()(どう)凡夫(ぼんぷ)の辺に()るなり。

  問う、蓮祖始めは大難に()うと雖も、(つい)には免許(めんきょ)(こうむ)り、其の身安穏(あんのん)なり。若し謗者は始めは(こと)無しと雖も、(つい)には現罰を(こうむ)り、其の身滅亡せり。所謂(いわゆる)、東条(かげ)(のぶ)(じゅう)羅刹(らせつ)(せめ)(こうむ)って早く其の身を失う。御抄七・二十三の如し。又清澄寺の明心(みょうしん)(ぼう)・円智房は現に白癩(びゃくらい)を得、道阿(どうあ)()無眼(むげん)の者と成る。御書十六・七十一の如し。又極楽寺重時(しげとき)は我が身並びに一門皆滅亡せり。御書三十九・二十六の如し。何ぞ(れん)()(あだ)むと雖も(しか)も現罰無しと云うや。

  答う、此の義を知らんと(ほっ)せば、()(すべから)く所対に()って罪の軽重あることを(りょう)すべし。兄弟抄に云く「(こぶし)をもつて虚空(こくう)を打てばく()しいたからず、石を打てばく()しいたし。悪人を殺すは罪あさし、善人を殺すは罪ふかし。(あるい)は他人を殺すは拳をもつて泥を打つがごとし。父母を殺すは拳をもつて石を打つがごとし。鹿を()うる犬は(こうべ)われず、師子をほう()る犬は(はらわた)くさる。日月(にちがつ)をのむ修羅(しゅら)(こうべ)七分にわれ、仏を打ちし提婆(だいば)は大地()れて入りにき。所対によりて罪の軽重(けいちょう)はありけるなり」と云云。

  亦復(まさ)怨敵(おんてき)の強大なることを知るべし。
 御書三十六・十一に云く「日本国の男女・四十九億九万四千八百二十八人ましますが・
(それがし)一人を不思議なる者に思いて()の四十九億九万四千八百二十七人は皆敵と成りて、主師親の釈尊を()ちひぬだに不思議なるに、かへりて或は()り或はうち或は処を追ひ或は讒言(ざんげん)して流罪し死罪に行はる」と已上。

  又三十七・二十七に云く「今は又法華経の行者出来(しゅったい)せり・日本国の人人(おろか)の上にいか()りを()こす邪法をあい()し正法をにくむ、三毒()うじ()うなる(乃至)今日本国の人人四十九億九万四千八百二十八人の男女人人こと()なれども同じく(ひとつ)の三毒なり、所謂(いわゆる)南無妙法蓮華経を(きょう)として()れる三毒なれば人ごと()に釈迦・多宝・十方の諸仏を一時に()()め流しうし()なうなり」と云云。

  (まさ)に知るべし、所対(すで)に末法下種の主師親の三徳なり。(いわん)怨敵(おんてき)強大なり。故に所難の如きの現罰は、有りと(いえど)もなきが如し。故に()に属し現罰なしというなり。又、今所引(しょいん)の中の「主師親の釈尊」の文、「南無妙法蓮華経を境として()れる」等の文に意を留むべし云云。

  撰時抄上二十に云く「法華経をひろ()むる者は日本国の一切衆生の父母なり乃至今の日本国の国主・万民等()()まか()せて父母・宿世(しゅくせ)(かたき)よりも(乃至)つよく()めぬるは現身にも大地われて入り天雷も身を()かざるは不審なり」と。

  四信抄に云く「相州(そうしゅう)は日蓮を流罪(るざい)して百日の内に兵乱に()えり」等云云。是れ(すなわ)ち文永九年二月十一日の同士(いくさ)の事なり。此の時、多くの一門(ことごと)く滅亡せり。今案じて云く、此の同士(いくさ)は正しく此の抄下巻の述作の時に当れり。佐渡抄十四・九、之を見合(みあわ)すべし。

其の(ほか)正嘉(しょうか)の大地震・文永の大彗星(すいせい)に日本国の人々皆(こうべ)われたり等の事、(へいの)()衛門(えもん)が宗祖滅後十二年に滅亡の事、又鎌倉の()も宗祖(めつ)()五十二年に滅亡等の事、別抄の如し。故に之を略す。


                  つづく
開目抄愚記下 目次



by johsei1129 | 2015-09-12 15:39 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)
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