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日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 08月 06日

開目抄愚記 下十  彼の輩、御書を讃すと雖も、還って御書の心を死(ころ)す


一 しかれば教主釈尊等

 此の下は次に別して諸天に約す。

一 今此の世界の(ぼん)(たい)

啓蒙(けいもう)の中に二義あり、梵帝結縁(けちえん)を二類と()す義は不可なり。梵帝即結縁の義は(しか)るべし。(しか)るに「今まい()り」を以て主君と為すは是れ珍謬(ちんびゅう)なり。

今謂く、文意に云く、仏()(じょう)の仏ならば梵帝等は是れ四十余年の仏弟子、法華結縁の衆なり。(なお)今参り」の如し。故に主君の仏にも思い付くべからず。久住の菩薩にも(へだ)てらるべし云云。

一 久遠実成あら()はれぬれば等

 此の下は(しゃく)(じょう)、亦二あり。初めに正釈(しょうしゃく)、次に「諸仏・釈迦」の下は結成(けつじょう)云云。

一 諸仏・釈迦如来の分身(ふんじん)

一義に云く、諸抄の中に准ずるに諸仏菩薩は(みな)釈尊の分身なり。(いわん)や今の文勢は、諸仏、釈尊の分身なる上は、諸仏の所化(しょけ)は申すに及ばず、皆釈尊の分身なりと云云。此の義は今文の意に(あら)ざるなり。

一義に云く、諸仏、釈尊の分身たる上は、諸仏の所化は申すに及ばず、皆釈尊の御弟子(みでし)なり。(たと)えば諸侯、帝王の臣下と()れば、其の陪臣(ばいしん)勿論(もちろん)是れ臣下なるが如きなりと。此の義は理を尽くすに(あら)ず、況や分身の文(しょう)し難し云云。

今謂く、此の文の意を知らんと(ほっ)せば(すべから)十方(じっぽう)に分身する所以(ゆえん)(さと)るべし。何ぞ十方に分身するや。謂く、結縁(けちえん)の衆生の十方に充満する故なり。故に東方に分身して薬師(やくし)と示現し、西方に分身して弥陀(みだ)()(げん)す。我が初めて結縁の所化を利益したまうなり。此の時、当分に(あるい)は弥陀の弟子と名づけ、或は薬師の弟子と名づく。(しか)りと(いえど)も、其の根源を尋ぬれば(もと)是れ釈尊の御弟子なり。爾前・迹門には(ただ)当分を明かし、(いま)だ根源を明かさず。今、本門に至って其の根源を明かして御弟子(みでし)と云うなり。

(かみ)の文に云く「(また)始成の仏ならば所化(しょけ)十方(じっぽう)に充満すべからず、されば分身の徳は(そな)わりたりとも示現(じげん)して益無し」と云云。亦云く「仏・衆生を()せんと・をぼせども結縁(けちえん)うすければ八相を現ぜず」云云等。

此等の文意、()く是れを(りょう)すべし。故に知んぬ、諸仏、釈尊の分身たる上は、諸仏の所化は申すに及ばず、(みな)釈尊の御弟子なり。

(しか)れば(すなわ)ち、釈尊久遠(くおん)已来(このかた)和光(わこう)同塵(どうじん)して結縁したもう故に所化十方に充満す。此の故に十方に分身して結縁の衆生を()(やく)す。故に迹化・他方の大菩薩も、実に是れ久遠已来(このかた)、影の形に随うが如き御弟子なり。(あに)仏恩深重(じんじゅう)に非ずや。

然るに()(ぜん)・迹門には其の根源を隠し、(ただ)当分を明かすのみなり。故に最初下種の師を知らず。何に由ってか真実の断惑(だんなく)(きわ)めんや。但本門の寿量品に至って(まさ)に其の根源を(あらわ)す。故に始めて最初下種の師を知って、仏の深重なることを感じ、本地(ほんち)難思(なんし)の境智の妙法を信ず。故に(みな)名字(みょうじ)妙覚の(さとり)を開くなり。寿量一品、(あに)一切経の肝心(かんじん)(あら)ずや。何ぞ天の日月(にちがつ)等に異らんや。迹化・他方すら(なお)釈尊御弟子(みでし)なり、(いわん)や此の土の衆生をや云云。

古来の末師は此の旨を(さと)らず、寿量の規模を隠して釈尊の深恩を没し、当抄の前後に迷いて蓮師(れんし)の本意を失う。御書を(さん)すと雖も、(かえ)って御書の心を(ころ)す。(あわれ)むべし、悲しむべし云云。

信者(まさ)に知るべし、釈尊(すで)(しか)なり、蓮師も亦(しか)なり。我等正しく是れ蓮祖の弟子なり。()し信行退転せば(すなわ)ち三界に流転(るてん)して、又()が祖をして五百塵点劫に疲労を生ぜしめんか。()く思い、能く勤めよ。(まさ)に信行を励むべし。一生(むな)しく過して万劫(ばんこう)()ゆること(なか)云云。

一 (いか)(いわん)や此の土等

意に云く、他土の古菩薩すら尚(しか)なり。何に況や此の土の劫初(こっしょ)已来の日月等をやと。


つづく
開目抄愚記下 目次



by johsei1129 | 2015-08-06 20:56 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)
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