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日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 07月 30日

観心本尊抄文段 上二一


  第五段 心具の十界を釈す

一 問うて(いわ)く経文並びに天台(てんだい)

此の下は三に(まさ)しく(しゃく)す、二と()す。初めに(しばら)く現見を以て(しん)()の十界を明かし、次に「問うて日く、教主」の下は正しく受持に約して(かん)(じん)を明かすなり。

初めの且く現見を以て心具の十界を示す文、三と為す。初めに六道を示し、次に「問うて曰く、六道に於て」の下は三聖を示し、三に「問うて曰く、十界互具」の下は仏界を明かす。

初めの六道を示すに、二と為す。初めに問、次に答、二あり。初めに正しく明かし、次に四聖冥伏(みょうぶく)を示す。

一 問うて曰く六道に於て等

此の下は次に三聖を示す、亦二あり。初めに問、次に答、亦二あり。

初めに(まさ)しく明かし、次に「但仏界」の下は仏界に例す。三あり。初めに(かん)(かい)、次に引文、三に「末代」の下は道理なり云云。

一 問うて日く十界()()

此の下は三に仏界を明かす、亦二あり。初めに問、次に答。

初めの問に亦二あり。初めに文を信じ義を疑い、次に「今の時」の下は伏して救助(くじょ)を求む。

次の答に二あり。初めに誡許(かいきょ)、次に「十界互具之を立つ」の下は正しく答う。

初めの誡許に二あり。初めに誡、次に「然りと雖も」の下は許、四あり。初めに略して余縁得道(とくどう)の例を示し、二に「其れ機」の下は機を判じ、三に「其の上」の下は宿因開発(かいはつ)の助縁を明かし、四に(ちな)みに執権(しゅうごん)(ぼう)(じつ)(とが)を破す。

文にいう「過去の下種結縁(けちえん)無き者の(ごん)(しょう)(しゅう)(じゃく)する者」とは、(まさ)()くの如く点ずべきなり。(いわ)く、過去の下種結縁無しと雖も、()し権小に執着せざれば、今日始めて下種結縁して正法の行者(ぎょうじゃ)()る故なり。

文にいう「十界互具(これ)を立つるは石中の火・木中の花」等とは、此の下は、正しく答う、亦三あり。初めに信じ(がた)きを信ずるの現証を引き、次に「尭・舜等の聖人の如き」の下は現事を引いて証し、三に「此等の現証を以て」の下は(けっ)(かん)

初めの文、亦二と為す。初めに通じて十界互具を()げ、次に「人界」の下は別して人界(しょ)()の仏界を示す。

次の文に三あり。初めに尭・舜(ぎょうしゅん)、次に不軽(ふきょう)、三に(しっ)()



                     つづく

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by johsei1129 | 2015-07-30 21:53 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)


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