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日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 07月 04日

心の病所謂三毒乃至八万四千の病なり、仏に有らざれば<略>治しがたしと説いた【中務左衛門尉殿御返事】

【中務左衛門尉殿御返事(二病抄)】
■出筆時期:弘安元年(西暦1278年)六月二十六日 五十七歳 御作。
■出筆場所:身延山中 草庵にて。
■出筆の経緯:本抄は中務左衛門尉殿つまり四条金吾に当てられたご消息文です。大聖人は医療の心得のある金後に対し「夫れ人に二病あり」と記し、身の病は「方薬をもつて此れを治す」ことができるが、「心の病所謂(いわゆる)三毒は、仏に有らざれば二天・三仙も治しがたし」と記すとともに、法華経譬喩品を引いて、法華経を毀謗する者の病の重さを示しております。文末では、自身の下り腹が「貴辺の良薬を服してより已来日日月月に減じて今百分の一となれり」と喜ばれると共に、金吾の薬は「教主釈尊の入りかわり・まいらせて日蓮をたすけ給うか」と強く称えられております。
■ご真筆:京都市 立本寺 所蔵。
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[第四紙/六紙]


[中務左衛門尉殿御返事(二病抄) 本文]

 夫れ人に二病あり。一には身の病所謂地大百一・水大百一・火大百一・風大百一・已上四百四病。

 此の病は治水・流水・耆婆・偏鵲等の方薬をもつて此れを治す。二には心の病所謂三毒・乃至八万四千の病なり。仏に有らざれば二天・三仙も治しがたし、何に況や神農黄帝の力及ぶべしや。又心の病に重重の浅深分れたり、六道の凡夫の三毒・八万四千の心の病をば、小乗の三蔵・倶舎・成実・律宗の仏此れを治す。
大乗の華厳・般若・大日経等の経経をそしりて起る三毒八万の病をば、小乗をもつて此れを治すればかへりては増長すれども平愈全くなし、大乗をもつて此れを治すべし。

 又諸大乗経の行者の法華経を背きて起る三毒・八万の病をば、華厳・般若・大日経・真言三論等をもつて此れを治すれば、いよいよ増長す。譬へば木石等より出でたる火は水をもつて消しやすし、水より起る火は水をかくればいよいよ熾盛(さかん)に炎上りて高くあがる。

 今の日本国去今年の疫病は、四百四病にあらざれば華陀偏鵲(かだ・へんじゃく)が治も及ばず、小乗権大乗の八万四千の病にもあらざれば諸宗の人人のいのりも叶はず、かへりて増長するか。設い今年はとどまるとも、年年に止がたからむか。いかにも最後に大事出来して後定まる事も候はんずらむ。

 法華経(譬喩品第三)に云く「若し医道を修して方に順つて病を治せば更に他の疾を増し或は復死を至さん而も復増劇せん」
涅槃経に云く「爾の時に王舎大城の阿闍世王○偏体に瘡(かさ)を生じ乃至是くの如き創(きず)は心に従て生ず、四大より起るに非ず、若し衆生能く治する者有りと言はば是の処(ことわり)有ること無けん」云云。

 妙楽の云く「智人は起を知り・蛇は自ら蛇を識る」云云。此の疫病は阿闍世王の瘡の如し、彼の仏に非ずんば治し難し此の法華に非ずんば除き難し。

 将又日蓮下痢(くだりはら)去年(こぞ)十二月卅日事起り、今年六月三日四日日日に度をまし月月に倍増す。定業かと存ずる処に貴辺の良薬を服してより已来日日月月に減じて今百分の一となれり、しらず教主釈尊の入りかわりまいらせて日蓮をたすけ給うか。地涌の菩薩の妙法蓮華経の良薬をさづけ給えるかと疑い候なり。くはしくは筑後房(日郎)申すべく候。

 又追つて申す、きくせん(貴方の使者)は今月二十五日戌の時来りて候、種種の物かずへつくしがたし。ときどののかたびらの申し給わるべし。又女房の御ををち(祖父)の御事なげき入つて候よし申し給ふべし、恐恐。

六月廿六日      日 蓮 花 押

中務左衛門尉殿御返事


【妙法蓮華経 譬喩品第三】
又舎利弗 驕慢懈怠 計我見者 莫説此経
 凡夫浅識 深著五欲 聞不能解 亦勿為説 
 若人不信 毀謗此経 則断一切 世間仏種
<中略>
若修医道 順方治病 更増佗疾 或復致死
 若自有病 無人救療 設服良薬 而復増

(和訳) 
 また舎利弗よ、驕慢(おごり)、懈怠にして我見を計する者には、この経(法華経)を説くことなかれ。
 愚かで浅はかな者も五欲に執著するため、この経を聞くとも解すること能わざれば、亦、説くことなかれ。
 若し人この経を信ぜずに毀謗すれば、則ち一切の世間の仏種(仏になる因)を断ずる。
 <中略>
(此経を毀謗し仏種を断じた人が)若し医道を修め、正しい方法で病を治すとも、更に他の病を増し、或いは死に至る。
 若し自ら病になっても、救療する人もなく、たとえ良薬を服しても、復痛みを増す。

by johsei1129 | 2015-07-04 19:45 | 四条金吾・日眼女 | Trackback | Comments(0)
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