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日蓮大聖人『御書』解説

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2019年 11月 09日

日本国中が飢饉で苦しむ中、絶えることなくご供養を続ける時光の信仰心を称えた書【上野殿御返事】

【上野殿御返事(三災御書)】
■出筆時期:弘安元年(西暦1278)十月十二日 五十七歳御作。
■出筆場所:身延山中 草庵にて。
■出筆の経緯:本抄は前年(建治3年)から全国に疫病が蔓延、さらにこの年「八月九月の大雨大風に日本一同に不熟ゆきてのこれる。万民冬をすごしがたし」と記されたように、飢饉で日本国中が苦しんでいた。その中で自らの生活も苦しい中、時光は大聖人への供養を絶えることなく続け。その志を大聖人は「かかるよにいかなる宿善にか・ 法華経の行者をやしなわせ給う事ありがたく候、ありがたく候」と称えられております。
■ご真筆: 現存していない。古写本:日興筆(富士大石寺所蔵)

[上野殿御返事(三災御書) 本文]

 いゑのいも一駄・かうじ(柑子)一こ・ぜに六百のかわり御(ご)ざのむしろ(筵)十枚給び畢んぬ。

 去(こぞ)今年は大えき(疫)此の国にをこりて人の死ぬ事大風に木のたうれ大雪に草のおるるがごとし、一人ものこるべしともみへず候いき。しかれども又今年の寒温時にしたがひて、五穀は田畠にみち草木はやさん(野山)におひふさがりて尭舜の代のごとく成劫のはじめかとみへて候いしほどに・八月九月の大雨大風に日本一同に熟らず、ゆきてのこれる万民冬をすごしがたし。去ぬる寛喜・正嘉にもこえ、来らん三災にも・おとらざるか。

 自界叛逆して盗賊国に充満し、他界きそいて合戦に心をつひやす。民の心不孝にして父母を見る事他人のごとく、僧尼は邪見にして狗犬と猨猴(えんこう)とのあへるがごとし。慈悲なければ天も此の国をまほらず・邪見なれば三宝にもすてられたり。又疫病もしばらくは・や(止)みてみえしかども、鬼神かへり入るかのゆへに・北国も東国も西国も南国も一同にや(病)みなげくよしきこへ候。

 かかるよ(世)にいかなる宿善にか・法華経の行者をやしなわせ給う事ありがたく候ありがたく候、事事見参の時申すべし、恐恐謹言。
      
 弘安元年後十月十二日        日  蓮  花 押
     上野殿御返事

by johsei1129 | 2019-11-09 22:22 | 南条時光(上野殿) | Trackback | Comments(0)
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