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日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 05月 03日

開目抄愚記 上二

一 入文の大科の事。

  当抄二巻、文を分ちて三と為す。初めに(ひょう)、次に「儒家(じゅけ)」の下は釈、三に「()れ法華経宝塔(ほうとう)品」下巻五十一の下は(けっ)(かん)なり。釈中(しゃくちゅう)また(おのずか)ら三と為す。第一に儒家、第二に外道(げどう)、第三に内典なり。第三の内典中また二あり。初めに一代の(せん)(じん)を判じて(じゅく)(だつ)の三徳の大恩を(あらわ)す。二に上巻二十九紙の「(ここ)に日蓮案じて云く世(すで)末法に入つて」の文より下巻五十一紙の「仏法中の(あだ)なり」等の文に至るまで、(すべ)て七十余紙は皆(れん)()はこれ法華経の行者(ぎょうじゃ)なるを明かし、末法下種の三徳の(じん)(のん)を顕すなり。撰時抄)上二十云云。()すべし、秘すべし。

第一段 三徳の標示

一 ()一切(いっさい)衆生(しゅじょう)

   この二行はこれ標章(ひょうしょう)の文なり。(なら)びて人法を(ひょう)す。双びてこれを標すと(いえど)も、(ぼう)(しょう)なきに(あら)ず。今三徳の尊敬(そんぎょう)を以て正意(しょうい)()すなり。故に性師云く「今の意は儒外内(じゅげない)(とも)主師(しゅし)(しん)(とうと)ぶことを()げ、習学(しゅうがく)を以て旨と為さず」と云云。故に今抄の意は、儒外内を習学して倶に主師親を尊敬すべしとなり。またまた(まさ)に知るべし、儒外内の三徳を標すと雖も、意は下種の主師親に()り。結文中これを思い合すべし。

一 儒外内(これ)なり。 

道教(どうきょう)を以て通じて儒に摂するなり。下に(そう)(ろう)(げん)を明かす。これを思い見るべし。

 問う、何ぞ別して道教を明かさざるや。

 答う、これに二意あり。
 一には九流の中に摂し、別に一教と立てざるが故なり。
 二には今はこれ
(もっぱ)忠孝(ちゅうこう)(れい)()を明かしたまうに、道教は便ならざるが故なり。啓蒙(けいもう)の四・八に文を引証(いんしょう)するが如し。

 問う、外学の(きょ)不許(ふきょ)の大意は如何(いかん)

 答う、不許に()いて即ち二意あり。
 一には
出離(しゅつり)生死(しょうじ)要道(ようどう)(あら)ざる故なり。
 二には
内外(ないげ)一致の見を(しょう)ぜんことを(おそ)るる故なり。
 これを許すに就いてまた二意あり。
 一には
折伏(しゃくぶく)利物(りもつ)を為す故なり。
 二には彼を以てこれを助けんが為の故なり云云。
 今、宗門の学者、他家の
章疏(しょうしょ)を学ぶ、これに准じて知るべし。

第二段 儒家の三徳

一 儒家等

儒家を(しゃく)するに略して三と為す。初めに能説(のうせつ)の人を()げて、(しょ)(そん)(そう)を明かし、次に「此等の聖人」の下は所説の法を挙げて所学の相を示し、三に「かくのごとく(たくみ)に立つ」の下は仏家の意を以て(しか)()()を示す云云。

一 (さん)(こう)()(てい)(さん)(のう)文。

 「三皇・五帝」は(つぶさ)に末抄の如し。「三王」とは即ちこれ()(いん)(しゅう)の三代なり。所謂(いわゆる)()(とう)文武(ぶんぶ)なり。()し諸文の中に、(あるい)は武王を取ることは王位に登る故なり。或は文王を()すことはこれ功を(すす)むるが故なり。或は合してこれを取ることは、この義を以ての故なり。

一 諸臣の頭([目])文。

 「頭目(とうもく)」最も可なり。身の中には頭目肝要(かんよう)なり。(いえ)の中には棟梁(とうりょう)肝要なり。並びに(てん)(そん)主君(しゅくん)(たと)うるなり。

一 三皇(さんこう)()(ぜん)文。

 これ三皇を除くそれ已前なり。伏羲(ふくぎ)の時より人道定まる故なり。(びゃ)虎通(こつう)一・九に云く「(いにしえ)の時、民人但(たみびとただ)()の母を知りて其の父を知らず乃至(ここ)に於て伏羲(あお)いで(しょう)を天に()()して法を地に察す。夫婦()五行(ごぎょう)定まり、始めて人道定まる。伏して(これ)を化す」略抄等云云。

一 父母([父])をしらず等

 一義に云く、但(まさ)に父を知らずというべし。本拠(ほんきょ)諸天皆(しか)なりと云云。今(いわ)く、母を知ると(いえど)も、尊敬(そんぎょう)することを知らず。故に「禽獣(きんじゅう)に同ず」というなり。(すで)に尊敬することを知らず、故に義不知(ふち)に当るなり。故に父母を知らずというなり。今文の大旨(たいし)(もっぱ)ら尊敬すること以て(こう)と名づくる故なり。(いわん)下巻十に云く「三皇已前に父母([父])をしらず」と云云。両処(とも)に何ぞ容易にこれを改めんや。


                    つづく
開目抄愚記 上 目次



by johsei1129 | 2015-05-03 22:20 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)
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