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日蓮大聖人『御書』解説

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2019年 10月 26日

日蓮大聖人が日昭を通じ鎌倉の弟子信徒それぞの信仰の状況について細々と指導されている書【弁殿御消息】

【弁殿御消息】
■出筆時期:建治二年(西暦1276)七月二十一日 五十五歳 御作。
■出筆場所:身延山中 草庵にて。
■出筆の経緯:本書は六老僧の一人弁阿闍梨日昭に与えられた書です。
四条金吾の安否を気遣われ、日昭に金吾を訪ねて様子を手紙で教えて欲しいと依頼されております。また河辺殿等の鎌倉の門下の動向について、法華経信仰を捨てた者がいると思われるので、指導されることを頼まれております。

 さらに日朗、三位房、日高に大事な法門についての話があるので、直ぐに見参するよう伝えるよう依頼されております。
 また文末では「紙なくして一紙に多く要事を申すなり」と記し、身延の暮らしが弟子・信徒への手紙を書く紙さえ不足している状況を示しており、本書の真筆をみると紙の余白にまで書き付けて、門下の弟子信徒の進行について細々と気を使われていることがうかがえる貴重な御書となっております。
■ご真筆: 京都市本能寺 全文所蔵。
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[弁殿御消息 本文]

 たきわう(滝王)をば、いゑふ(家屋葺)くべきよし候けるとて、まか(退)るべきよし申し候へば、つかわし候。ゑもんのたいう(池上衛門大夫)どのの、かへせに(改心)の事は大進の阿闍梨のふみに候らん。

一 十郎入道殿の御けさ(袈裟)悦び入つて候よし、かたらせ給え。

一 さぶらうざゑもん(四条金吾)どのの、このほど人をつかわして候しが、をほせ給いし事、あまりにかへすがへすをぼつかなく候よし、わざと御わたりありて、きこしめして、かきつかはし候べし。又さゑもんどのにもかくと候へ、

七月二十一日 日蓮 花押
辧殿

かわのべ(河辺)どの等の四人の事、はるか(遥)にうけ給はり候はず、おぼつかなし。かの辺に、なに事か候らん。一一に、かき(書)つかはせ、度度この人人の事は、ことに一大事と天をせ(責)めまいらせ候なり。さだめて後生(ごしょう)はさてをきぬ、今生にしるし(験)あるべく候と存ずべきよし、したたかに、かたらせ給へ。

 伊東の八郎ざゑもん、今はしなののかみ(信濃守)は、げん(現)に、し(死)にたりしを、いのりい(活)けて念仏者等になるまじきよし、明性房にをくりたりしが、かへりて念仏者、真言師になりて無間地獄に堕(おち)ぬ。のと房はげんに身かたで候しが、世間のをそろしさと申し、よく(欲)と申し、日蓮をすつるのみならず、かたき(敵)となり候ぬ。せう(少輔)房もかくの如し。

おのおのは随分の日蓮が、かたうど(味方)なり。しかるを、なづき(頭脳)をくだきていのるに、いままでしるし(験)のなきは、この中に心のひるが(翻)へる人の有るとをぼへ候ぞ。をもいあわぬ人を、いのるは水の上に火をたき、空にいゑ(舎)をつくるなり。此の由を四人にかたらせ給うべし、むこり国の事の・あ(合)うをもつて・おぼしめせ、日蓮が失にはあらず、ちくご房・三位・そつ等をば・いとま(暇)あらば・いそぎ来るべし・大事の法門申すべし・とかたらせ給え、十住毘婆沙等の要文を大帖(だいじょう)にて候と・真言の表(ひょう)の・せうそくの裏(うら)にさど房のかきて候と・そう(総)じて・せせと・かきつけて候ものの・かろき・とりてたび候へ、紙なくして一紙に多く要事を申すなり。
 七月二十一日 日 蓮花押
 辦 殿


by johsei1129 | 2019-10-26 17:05 | 弟子・信徒その他への消息 | Trackback | Comments(0)
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