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日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 04月 29日

立正安国論愚記 三十

十月二十六日

一 薬師経の七難。

一には(にん)(しゅ)(しつ)(えき)難、二には他国(たこく)侵逼(しんぴつ)難、三には自界(じかい)叛逆(ほんぎゃく)難、四には星宿(ほししゅく)変化(へんげ)難、五には日月薄蝕(はくしょく)難、六には非時(ひじ)風雨(ふうう)難、七には()()不雨(ふう)難なり。

一 大集経の三(さい)
一には(こっ)()、二には(ひょう)(かく)、三には疫病(えきびょう)なり。

一 金光明種種の難

疫病、彗星(すいせい)、両日並び現じ、薄蝕(つね)なく、黒白(こくびゃく)()(こう)、星流れ、地動き、井中に声を発し、暴雨・悪風・飢饉(ききん)、他方の怨賊(おんぞく)国内を侵掠(しんりょう)する難等なり。

一 仁王(にんのう)(きょう)の七難。

一には日月(にちがつ)難、二には星宿(せいしゅく)難、三には衆火難、四には時節(じせつ)難、五には大風難、六には天地(こう)(よう)難、七には四方の賊来る難なり。

一 先難()れ明かなり後災(こうさい)何ぞ疑わん

(ほう)(ねん)(ほう)(ぼう)に由る故に種々の災難、今世上(せじょう)に盛んなり。()し彼の謗法を退治(たいじ)せざれば、自他の叛逆(ほんぎゃく)来らんこと治定(じじょう)なり。故にこの論を(かんが)えて以てこれを奏するなり。故に重ねて四経の文の牒釈(ちょうしゃく)するなり。是れ此の論の肝要(かんよう)なり。

一 其の地を(りゃく)(りょう)せば

小補に云く「(せつ)(もん)に掠は奪取なりと。(こう)(いん)抄掠(しょうりゃく)は人の財物を(うば)うなりと。通じて略に作る、劫略(こうりゃく)は掠と同じ」と云云。

一 国を失い家を(めっ)せば(いず)れの所にか世を(のが)れん

東福寺(とうふくじ)(しょう)(げつ)詠歌(えいか)に云く「遁れても世を安かれと祈るかな 静かならねば隠れがもなし」と云云。これを思い合すべし。

一 一身の安堵(あんど)文。

「堵」は(しょう)なり。集覧四十五に云く「将士は皆安然(あんねん)たること(しょう)()遷動(せんどう)せざるが如し」等云云。

一 大集経に云く、若し国王有って等

註に云く「論主(ひとえ)に謗法の者を責めて而も其の悲歎の至りを示す、故に(はん)(じゅう)に非ず」(取意)等。啓蒙(けいもう)に云く「国主(かん)(ぎょう)の論なるが故に、重ねて之を(いだ)すか。(あるい)は首尾相応の故」等云云。(おそ)らくは、その善を尽し、(いま)だ其の美を尽さざるか。

(いわ)く、大集経に法滅の不護の報を説くに(つぶさ)に両意あり。一には現世(げんせ)の災難、二には後生の(だごく)なり。(さき)にこれを引用すと(いえど)も、(こころ)は現世の災難に()り。今の意は正しく後生の堕獄に在り。(すで)に所引の意同じからず、何ぞこれ(はん)(じゅう)ならんや。

一 六親(ろくしん)()せず天([竜])(たす)けず

「六親」は父母兄弟妻子なり。その外、多説ありと云云。沙石(しゃせき)・二十二にこの文を引いて云く「父母兄弟等不和なる時は天神地祇(ちぎ)も祐けず」と文。註の意もこれに同じきか。

一 人の夜(ものか)くに(乃至)如く

現世の造悪は「夜書く」が如し。その身の死するは「火は滅する」が如し。来生の果は「字は存する」が如し云云。(しか)るに()(よう)先生が小学に「死者は形(すで)(きゅう)(めつ)(たましい)も亦(ひょう)(さん)す。剉焼(ざしょう)春磨(しょうま)有りと(いえど)も、(しばら)(ほどこ)すに所無し」と云うは、これ因果を知らざる故なり。

一 涅槃経に云く

会疏(えしょ)三十二・三十六に云云。「八万四千」の下に「()(えん)」の二字あり。

一 此の(もう)()(まよい)に依りて

正を捨て邪を取るの迷心を以て、これを「朦霧」に(たと)うるなり。(けだ)し明らかならざる所以なり。「(じょう)(えん)」は阿鼻(あび)異名(いみょう)なり。

一 信仰の寸心(すんしん)を改めて

早く邪法信仰の寸心を改めて、(すみや)かに法華実乗の一善に帰せよとなり。(まさ)に知るべし、「寸心を改めて」とは即ちこれ破邪なり。「実乗に帰せよ」とは即ちこれ立正なり。「(しか)れば則ち三界」の下は安国なり。



                  つづく
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by johsei1129 | 2015-04-29 21:09 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)
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