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日蓮大聖人『御書』解説

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2019年 10月 12日

日蓮が臨終一分も疑無く頭を刎ねらるる時は殊に喜悦有るべし、と説いた【富木殿御返事】


【富木殿御返事】
■出筆時期:文永九年(西暦1272年)四月十日 五十一歳 御作。
■出筆場所:佐渡・一谷、一谷入道の屋敷にて。
■出筆の経緯:本書は開目抄をこの年の二月に書き終え四条金吾に送られていて、この書に法門の事を記しているのでよく見るよう富木殿に伝えている。また二月に鎌倉幕府内で執権時宗と兄時輔との間で争いがあり、大聖人が予言した「自界叛逆難」が的中したこともあり、佐渡守護代の本間重連が二月十八日大聖人に帰依する。さらに四月三日には塚原三昧堂から一谷入道の屋敷に移居されるなど、佐渡での状況は好転していた。本書はその七日後に富木殿に本書を宛てられていて「日蓮が臨終一分も疑無く頭を刎ねらるる時は殊に喜悦有るべし、大賊に値うて大毒を宝珠に易ゆと思う」と記し、悲壮感は微塵も感じさせない本佛としての自信に満ちた書となっている。

■ご真筆: 中山法華経寺 完存所蔵(重要文化財)。
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ご真筆部分:証文道里 追可令進候 但生涯 自本思切了 于今無翻返 其上又無違恨 諸悪人又
善知識也 折受折伏二義 任佛説 敢非私曲 万事期霊 山淨土 恐恐謹言
卯月十日 日蓮花押
土木殿
御返事 御對面期霊山淨土由事(富木常忍、追記箇所) 日蓮

[富木殿御返事 本文]
日蓮が臨終一分も疑無く頭を刎(は)ねらるる時は殊(こと)に喜悦(きえつ)有るべし、大賊(だいぞく)に値(あ)うて大毒を宝珠(ほうじゅ)に易(か)ゆと思う可きか。

鵞目員数(がもくいんずう)の如く給(た)び候い畢(おわ)んぬ。御志申し送り難く候、法門の事、先度四条三郎左衛門尉殿に書持せしむ、其の書能く能く御覧有る可。粗(ほぼ)経文を勘え見るに日蓮法華経の行者為(た)る事疑無きか。

 但し今に天の加護を蒙(こうむ)らざるは一には諸天善神此の悪国を去る故か。二には善神法味を味わざる故に威光勢力無きか。三には大悪鬼三類の心中に入り梵天帝釈も力及ばざるか等、一一の証文道理追(おっ)て進せしむ可く候。
 
 但(ただ)生涯本より思い切て候、今に飜返(ひるがえ)ること無く其の上又違恨(いこん)無し。諸の悪人は又善知識なり、摂受・折伏の二義仏説に依る。敢(あえ)て私曲に非ず万事霊山浄土を期す、恐恐謹言。

卯月十日十日     日 蓮  花押
土木殿

by johsei1129 | 2019-10-12 21:28 | 富木常忍・尼御前 | Trackback | Comments(0)
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