2021年 10月 22日
日蓮の故郷、安房清澄寺の一帯では騒動がおきていた。 凶悪な武士らが寺の門前を固めている。 百姓がおののいた。 武士と郎党が土足で百姓の家に入りこみ、田植え道具を外にほうり投げた。 「この土地は我らが地頭、東条景信様の所領ときまった。おぬしらは即刻立ち去れい」 百姓の家族たちが泣き叫ぶ。 郎党が広い田畑の角々に薙刀をもって立つ。 地頭の東条景信が床几にすわり満足気である。かれは武力で一気に清澄寺の田畑を占領するつもりでいた。 この時代、鎌倉幕府の代官である地頭と旧来の領主との境界線では摩擦が絶えなかった。鎌倉幕府を開いた源頼朝も地頭の横暴を制止する下知をいくたびもだしている。だが権力に目ざめた武士階級の欲求を止めることは困難をともなった。 しのつく雨が清澄寺の屋根瓦に降り注いでいた。 堂に大尼や道善房ら僧侶、名主、百姓らが集まっている。 景信との度々の争いごとに疲れ、参集した者たちは皆、半ばあきらめの表情を隠しきれないでいた。 「すぐにでも清澄寺所領の二間を引き渡せとの要求じゃ」 「馬鹿な。先祖代々の土地だ。いくら地頭といっても人の土地を奪う権限はないはずだ」 「大尼さま、鎌倉に訴えでることはいかがでございましょう。わしら田舎の住人は手立てもなく、なにもできませぬ」 清澄寺信徒らの強気の声に対し、大尼の態度はいつもとちがい弱々しい。 「地頭は鎌倉幕府の役人です。いくらわらわでも手出しできぬこと」 大尼の夫は北条泰時の弟、朝時といわれている。北条の有力な支族であったが、幕府を仕切る本家には口が出せない。 「では泣き寝入りするしかないのか」 気の弱い道善房は周囲の顔色を窺って思案している。 「比叡山に訴えることはどうかな」 若い浄顕房がすぐに師をたしなめた。 「お師匠様、今は武家の世です。僧侶が抗議してもかなうものではございませぬ」 長老の円智房が道善坊を諭す。 「景信殿はこの寺をつぶそうというのではない。寺の土地をわずかのあいだ管理するということだ。そうであれば甘んじて受けるほかはないのではないか」 円智房は妥協しようという。泣く子と地頭には勝てないのか。 一同が暗く沈んだ。 この時、背後から声がした。 「皆の者、少し待たれい」 みながふりむくと、ずぶぬれの雨具をつけた日蓮が立っていた。 百姓が思わず喜んで立ちあがった。 浄顕房も喜んだ。 「おお日蓮上人ではないか。よく来た」 義浄房が日蓮の肩をたたく。 「どうだ鎌倉での布教は。なにか困っていることはないのか」 日蓮は場の空気とは異なり、にこやかだった。 「日々の食糧の調達に少々苦労はありますが、入信した新しい信徒の供養もあり、何とかしのいでおります」 日蓮が雨具を脱いで正座した。 「お話はしかと承りました。で方策はどうなさるつもりで」 みな黙ってしまった。 しばらくして日蓮がおもむろに語りはじめた。 「問注所に訴えるというのは、いかがでしょう」 一同が顔をあげた。 「地頭の横暴を取りしまるのは幕府の役目の一つなのです。われわれ領家の訴えを問注所に申し出れば解決できるはずです」 大尼が不安げである。 「しかし問注所といっても幕府の役人です。勝つ見込みがあるのかえ」 日蓮が大尼を見すえて話しかけた。 「この件はわれわれに正義があります。清澄寺の領地を侵略したのは地頭なのです。これを前面にだせば勝てる。そもそも領地を守る方法はこれ以外にありません」 百姓の一人がつぶやいた。 「わざわざ鎌倉までいかねばならんのか」 円智房が日蓮を見くだすように言い放った。 「問注所に訴えて勝てるとは、楽観的すぎないか。ここには訴訟に長けた者はおらぬ。それに評定は金と時間のかかるもの。負けた場合はなんとする。日蓮、考えが浅くないか」 日蓮は何を話すのかとじっと見つめる清澄寺の信徒を見渡し、きっぱりと答えた。 「私は十二の年にこの寺に入り、修行させていただきました。大尼殿には父母もお世話になっております。このご恩をお返しするため、何としてもお役に立ちたい。みなさんの考えはいかがかな」 一同考えこむが、日蓮の草庵に出向いた百姓が重い口を開いた。 「訴えるだ。ここであきらめたら、ずっと地頭のいうがままだ」 名主も同調しだした。 「そうだ、そうだ」 一同が日蓮を囲むように集まってきた。 鎌倉幕府の裁判所は源頼朝が自宅で始めたのが最初である。頼朝は自宅にべつな玄関を作り、小さな「問注所」の看板をつけた。日本で最初の裁判所である。これより以前は訴訟する場が定められていなかった。裁判は平安貴族の専横にまかせきりだったのだ。頼朝が裁判の場を定めたのは画期的だったのである。 ところがうまくゆかない。 頼朝は自分でなんでも決済しようと張りきったが、彼を頼って訴訟をもちこむ者が激増し、全国からやってくる。毎日、自宅の外で怒号が絶えない。頼朝はこの騒ぎにうんざりして問注所を移転している。 その鎌倉の問注所は格式ばった建物である。 入口は訴状を持った武士や百姓で混雑していた。 庭に面した広間があった。 中央に裁判官である沙汰人、そのわきに書記がいる。そのうしろに進行を見守る役人がひかえる。 この時代の裁判はまず書面で行われた。 原告と被告が三回ずつ、書面で対決する。最後に評定所で対決が行なわれた。 日蓮は景信の横暴を訴状にして問注所に訴えた。問注所はこれを景信にわたす。景信のほうは弁明書を作成して問注所にさしだす。これを陳状といった。問注所はこの陳状を清澄寺側にわたして反駁させる。このくりかえしを三度までおこなう。三問三答である。 問注所は書面の吟味だけをおこなう。たとえ疑わしいことがあっても自分達では調べない。疑いがあれば訴えたほうと訴えられた双方が独自に立証しなければならなかった。近代の裁判のように専業の弁護士はいないのである。 こうして問注所は最後に双方を呼び出し、口頭弁論させて結審した。 日蓮は仏法の研鑽のかたわら、貞永式目などの世間法にも精通していた。あらゆる条文を駆使して訴状をしたため、地頭の陳状に反駁した。 かたや景信は力ずくでおし通そうとした。彼は清澄寺の田畑を支配し、寺を念仏宗に変えようとした。このため執権北条時頼の補佐役で連署(注)の北条重時に応援を求めた。重時は極楽寺を開基し極楽寺殿といわれていた念仏の強信者である。問注所への影響力は清澄寺側を圧倒していた。 三問三答がおわり、対決の日がきた。 評定の庭に東条景信がでてきた。あいもかわらず居丈高である。 「いや待ちもうしたわ。くだらぬ訴えのおかげで宮仕えに支障がござる。迷惑至極にもほどがある」 沙汰人が両手をついた。 「これはこれは東条殿。わざわざのご足労、大儀でござった」 書記が告げた。 「次に清澄寺の面々」 清澄寺の名主、百姓、義浄房、浄顕房がでてきた。最後に道善坊がとぼとぼと出てきた。 沙汰人が弁論の開始を宣言する。 「ではこれより清澄寺の所領について問注をおこなう」 清澄寺の浄顕房が前にでる。 「清澄寺はもともと天台宗の寺でございます。頼朝様のはるか前よりある歴史ある寺でございます。それを地頭の景信殿が勝手に占拠なされ、付属の田畑をからめ取るは無法千万。ただいま仏の法が途絶えようとしております。直ちに地頭の非法を制止せられんことを」 景信が反論する。 「この景信は鎌倉殿の指図にしたがい、安房の一部を任されておる者。清澄寺は格式ある寺とは承知しておるが、管理する上で問題のある寺にございます」 清澄寺側が怒りに身を震わせて景信をにらんだ。 「種々の法度に従わぬばかりか、日本国のおおかたが信心いたす念仏にも感心のない様子でござる。そればかりか念仏を無間地獄と申す坊主もでてまいった。こうなっては付近の土地を預かる地頭として、放置しておくことはでき申さぬ。三年ほどは、われら武家の管理下におくのがよろしいかと判断した次第」 沙汰人が冷たい視線で清澄寺側を見る。 「住人のほう、言い分は」 清澄寺領の名主がでてきた。 「手前どもはこの数百年のあいだ清澄寺の御坊様方の被護によって生活してまいりました。お武家様が新たな主人になるということは、百姓にとって耐えがたいことであると・・」 名主がはっとして口をおさえた。 沙汰人が言葉尻をとらえた。 「たえがたい・・」 景信が笑いだした。 沙汰人があきれる。 「わしも武士であるがのう・・問題の多い寺であるならば、治安能力の高い地頭が管理すべきであろう。まして景信殿は三年と期限を定めているではないか。清澄寺はこの期限付の条件で和解をしてもよいではないか」 浄顕房が叫んだ。 「期限付とは支配する者の常套手段でございます」 義浄房も立ちあがろうとするが名主が止めた。やはり権力にはかなわないのか。 景信が勝訴を確信し笑顔をふりまいた。優勢はあきらかである。 沙汰人が景信にうなずいた。 「この判決は明後日に」 沙汰人が立ち上がろうとした時、声があがった。 「お待ちくだされ」 声の主は日蓮だった。 景信が刀をつかむ。 「こやつでござる。念仏を無間地獄といつわったのは」 書記が興奮する景信をたしなめた。 「東条殿。ここは領地の審議をしておる。仏法の沙汰をしているのではありませぬ」 日蓮はつづける。 「もう一つ。この評定所は武士も百姓も、もちろん僧侶であろうと、分けへだてなく吟味する場所ではないでしょうか」 沙汰人があらたまった。 「その通りである」 「であるならば式目にあるとおり、ただ道理のおすところ、まわりをはばからず、権威を恐れず、沙汰すべきではござらぬか」 「いかにも」 「であるならばわが清澄寺が潔白なのは明かでございます。無謀な地頭が勝手に土地を横領するのを戒めるため、式目のとおり罰として地頭殿の土地をとりあげ、清澄寺に与えるのが筋でございましょう」 こんどは東条側が身をのりだした。 「なにをこしゃくな」 景信が立ちあがったが部下におさえられた。 清澄寺側も黙っていれば負けるとばかり、声を荒げて応戦した。役人が静めるが双方の罵声がやまない。沙汰人があわてて閉会を宣言した。 「ええい、静まれ。本日の沙汰はこれをもって閉じる」 その夜、鎌倉の宿に僧や百姓が集まっていた。 みな腕を組み、心配な様子である。 百姓がぼそりとつぶやいた。 「その評定の様子では勝ち目はないかのう」 「相手は武家じゃからのう。幕府の後ろ盾もあろう。十中八九は・・」 地頭相手ではどうしても悲観的になる。百姓たちは沈んでいたが、部屋の片隅で輪になって話し込んでいる人々がいるのに気づいた。 輪の中心は日蓮だった。手には法華経をにぎっている。 浄顕房、義浄房らが真剣に日蓮の話に耳を傾けている。 「あきらめてはいけませぬ。憶病でもいけませぬ。ここが勝負の時ですぞ。相手が武士といえども道理はかならず勝つ。地頭の横暴が許されてよいはずがない。みなさん、今こそ辛抱するときです」 浄顕房が同調した。 「そうだ。その通りだ。日蓮上人の言うとおりだ。今こそわれら清澄寺が一心同体となる時だ」 義浄房の目が輝いていた。 「日蓮、よくぞいってくれた。頼もしいのう」 日蓮が経巻をにぎり立ちあがった。 「あとは祈るだけです。この法華経に力があるならば、願いはきっとかなうはず。今こそ題目の力をためす時です」 そこへ長老の円智房が立ちはだかった。 「日蓮、地頭殿にむかってなんたる雑言だ。おぬしのせいでこの清澄寺は滅亡だ。念仏を地獄などというおぬしに、魔がとりついておるのだ。評定など負けるに決まっておるわ。早くここから立ち去れ」 円智房の言葉にまわりは動揺したが、日蓮は落ちついていた。 「円智房様。わたしは小僧の時からあなたを尊敬しておりました。しかしながら今はっきりとわかりました。あなたは臨終の時、念仏者よりも深く無間地獄の底におちるでありましょう」 日蓮が法華経の経巻をかかげた。 「汝早く信仰の寸心を改め、妙法に帰せしめたまえ」 円智房が答えられず去っていく。うしろに数人の信者がついていった。 日蓮は縁側にすわり、上天の月に向かって唱えはじめた。 「南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経・・」 背後には浄顕房が、つづいて義浄房がすわり唱和していく。そして幾十人の清澄寺の信徒が懸命に唱えていった。 決着の日がきた。 清澄寺の人々は評定所の入口を心配そうに見守った。 評定部屋には清澄寺側と景信側とが左右にわかれてすわった。 みな緊張の面もちである。ひそひそ話が飛びかう。 いっぽう景信は満足顔でいた。 やがて沙汰人らが前面にあらわれた。 室内が静まりかえり、書記が宣言した。 「それではこれより清澄寺領の帰属にたいする沙汰を申し述べる」 沙汰人が厳粛に告げた。 「この訴えについては清澄寺側の訴えを認める。地頭は早々に占拠した土地を返却するように命ずる」 瞬間、清澄寺の人々が手をにぎりあった。両手をあわせる者もいる。 対照的なのは、ぽかんとした顔の景信だった。彼は放心したようにいった。 「なにかのまちがいではござらぬか。地頭の言い分が通らぬとは」 沙汰人が緊張して答えた。 「われら評定所一同の判断でござる」 景信が立ちあがった。 「なんということだ」 景信は沙汰人を指さした。 「おぬしら、それでも武士か。なぜつぶれそうな寺を助ける。どういう了見だ」 沙汰人が静かに答える。 「東条殿。お気持ちはわからぬでもない。しかしながらここは評定の場である。ここで悪口雑言を吐けば領地没収と定められておる。お立場をよくわきまえられよ」 景信はおさまらない。 「ばかな。このようなことが許されてよいのか。よくもわしの顔に泥をぬりおったな。こうなった上は、守護にも鎌倉にも訴えるまでだ」 沙汰人は動じない。彼は幕府に仕えるが、同時に公正な法の実行者である。その彼が天井をむいて誓うようにいった。 「式目にいわく、ひとつ、わたしたちは賢くはなく、考えは浅いけれども、まっすぐに考え、ねじ曲げては考えませぬ」 書記が同じ姿勢で言いはなつ。 「ひとつ。特定の人の利益のためには働きませぬ」 評定役人もまたおなじだった。 「ひとつ。正しいことは正しいといいます。根拠がなければまちがっているといいます」 沙汰人がさらにいう。 「ひとつ。ある人のたくらみを隠すため、詳しい経過を知っているのに善悪を黙っているようでは、のちの人々から非難されると承知しております。いかがかな、景信殿」 まさに正論である。 景信が場内で棒立ちになった。そして恨めし顔に去っていった。郎従がつづいて出ていく。 沙汰人が最後に宣言した。 「では評定の件、これまで」 終了宣言が発せられると同時に清澄側が声をあげ、歓喜を爆発させた。人々が肩を抱いた。 評定所の外でも歓びにわいた。 清澄寺側の女たちは周りの目を憚ることなく泣きくずれ「日蓮上人のおかけです」と叫んだ。 そのなかで日蓮は荷物を背負い、笠をかぶって旅の支度をした。 浄顕房が心配した。 「もう行くのか」 日蓮がうなずく。これから下総の富木常忍をたずねるつもりでいる。下総には富木の縁故の武士が多い。日蓮は彼を頼りに布教の線を張ろうとした。訴訟に勝った以上、自分の使命の道にもどらねばならない。 義浄房が日蓮の手をきつくにぎった。 「清澄寺を救ってもらったな。大尼様もとても喜んでおられる。くれぐれも気をつけていかれるがよい」 清澄寺の百姓が握り飯の入った籠をさしだした。 「これを持っていきなされ。今年は飢饉で作物が取れませなんだ。道中、米を手当てするのも難しかろうて」 「かたじけない」 日蓮が百姓に深々と頭を下げた。 そこへ地頭景信が騎馬でゆっくりと通りすぎ、日蓮の前で止まった。 景信は怒りで顔を真っ赤にし、額に筋が浮かんでいる。 みなが静まりかえった。 景信が馬上から見くだす。 「日蓮、今日のところは見のがしてくれよう。だがな、おぬしは念仏の敵であり、地頭の敵と決まった。こんど安房に帰ってくる時は生かしておかぬ。覚悟しておけ」 景信が顔を引きつらせて去っていく。郎従も横目で日蓮をにらみながら去っていった。 日蓮は景信の後姿を涼しげに見送った。 こうしていったん決着はついたが、このあとも清澄寺と地頭の争いはつづいた。しかしいずれも清澄寺の勝利で終わっている。 清澄寺を支えたのは日蓮だった。弘教のかたわら、弁護人であり、訴人として清澄寺の人々を支援している。日蓮は仏法を学びながら沙汰の達人でもあったのである。 日蓮はもし訴訟に敗れたならば法華経を捨てるとまで誓って奔走した。 故いかんとなれば、東条左衛門景信が悪人として清澄のかいしゝ等をかりとり、房々の法師等を念仏者の所従にしなんとせしに、日蓮敵をなして領家のかたうどとなり、清澄・二間の二箇の寺、東条が方につくならば日蓮法華経をすてんとせいじょうの起請をかいて、日蓮が御本尊の手にゆいつけていのりて、一年が内に両寺は東条が手をはなれ候ひしなり。此の事は虚空蔵菩薩もいかでかすてさせ給ふべき。 『清澄寺大衆中』 日蓮は清澄寺に入門したころ、虚空蔵菩薩に「日本第一の智者となし給へ」と祈ったという。 「生身の虚空蔵菩薩より大智慧を給わりし事ありき。日本第一の智者となし給へと申せし事を不便とや思し食しけん、明星の如くなる大宝珠を給いて右の袖にうけとり候いし故に、一切経を見候いしかば八宗並びに一切経の勝劣粗是を知りぬ」『清澄寺大衆中』 日蓮はまた「日蓮が御本尊の手にゆいつけていのり」と記し、日蓮が仏門に入る機縁となった故郷清澄寺と人々への恩を報じようとするすさまじい執念を示した。 かたや地頭景信は北条の有力者を動かしてまで裁判に勝とうとしたがかなわない。このため景信は日蓮を心底憎悪するようになり、ついには文永元年の小松原の法難を引き起こすことになる。こうして日蓮は覚悟無くして故郷の土を踏めなくなってしまった。
注 連署(れんしょ) 鎌倉幕府の役職。執権の補佐役であり、実質上「副執権」の立場に位置する。元応三年(一二二四)、北条泰時が叔父の北条時房を任命したのが最初。幕府の公文書に執権と連名で署名したことから連署と称された。執権の独走を抑えるための制度。
by johsei1129
| 2021-10-22 16:56
| 小説 日蓮の生涯 上
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