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日蓮大聖人『御書』解説

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2014年 11月 02日

第六に本迹相対して一念三千を明かすことを示すとは 七【三重秘伝抄】

 
 次に迹門百界千如の文とは、本尊抄八・十八に云く「迹門は始成正覚の仏、本無今有・百界千如(せんにょ)を説き、本門は十界久遠の上に国土世間(すで)に顕わる」等と云云、迹門は未だ国土世間を明かさざる故に百界千如に限るなり。(しか)るに迹門方便品に一念三千を説くと云ふは、正しく必ず()るところ有るが故に与えて(しか)云ふなり。若し奪って之を論ぜば、迹門は但是(ただこれ)百界千如なり。
 本尊抄に云く「百界千如と一念三千と差別如何。答えて曰く、百界千如は有情界(うじょうかい)に限り、一念三千は情・非情に(わた)」と云云。


日享上人註解

○国土世間既に顕わる等とは、寿量品の「(これ)よりこのかた(われ)(つね)に此の娑婆(しゃば)世界に在りて説法教化す」等の文に顕はれてをる、(いわん)や余仏は久遠を説かず娑婆を穢土(えど)と嫌ふ。(しか)るに本仏は久遠常住の寂光土(じゃっこうど)称せらる。是本門独歩(どっぽ)の法門である。

○百界千如に限るとは、本門では百界千如の上に衆生・五蘊(ごおん)・国土の三世間を乗じて三千とするけれども、迹門には本国土妙(あらわ)れざる故に千を成ぜず百界千如のみである。

○情非情に(わた)は、十界十如相貌(そうみょう)であるから百界千如である。三千()三世衆生世間有情(うじょう)であ五蘊世間情非情(わた)国土世間である。一念三千情非情()抄に(しか)である。

第七に種脱相対して一念三千を明かすことを示すとは 一 に続く


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by johsei1129 | 2014-11-02 19:10 | 日寛上人 六巻抄 | Trackback | Comments(0)


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