人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日蓮大聖人『御書』解説

nichirengs.exblog.jp
ブログトップ
2019年 11月 04日

末法の本仏の立場で法華経一部二十八品を直弟子日興上人に口伝した書【御義口伝 下】四

[御義口伝 下 本文]その四

寿量品二十七箇の大事】
 第二十一 自我偈(じがげ)の事
 御義口伝に云く、自とは九界なり。我とは仏身なり。偈とはことわるなり。本有(ほんぬ)と・ことわりたる偈頌(げじゅ)なり。深く之を案ず可し。偈(ことわり)様とは南無妙法蓮華経なり云云。

  第二十二 自我偈始終の事
 御義口伝に云く、自とは始めなり。速成就仏身の身は終りなり。始終自身なり。中の文字は受用なり。仍つて自我偈は自受用身(じじゅ・ゆうしん)なり。法界を自身と開き、法界自受用身なれば自我偈に非ずと云う事なし。
 自受用身(ほしいままに・うけ・もちいる・み)とは一念三千なり。伝教云く「一念三千即自受用身、自受用身とは尊形(そんぎょう)を出でたる仏と。出尊形仏とは無作の三身と云う事なり」云云。今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る者是なり云云。

 第二十三 久遠の事
 御義口伝に云く、此の品の所詮は久遠実成なり。久遠とは・はたらかさず、つくろわず、もとの儘(まま)と云う義なり。
 無作の三身なれば初めて成ぜず、是れ働かざるなり。卅二相(さんじゅうにそう)八十種好(しゅごう)を具足せず、是れ繕(つくろ)わざるなり。本有常住の仏なれば本(もと)の儘(まま)なり、是を久遠と云うなり。
 久遠とは南無妙法蓮華経なり。実成(まことにひらけたり)・無作と開けたるなり云云。

 第二十四 此の寿量品の所化(しょけ)の国土と修行との事
 御義口伝に云く、当品流布の国土とは日本国なり。惣じては南閻浮提なり。所化とは日本国の一切衆生なり。修行とは無疑曰信(むぎわっしん)の信心の事なり。授与の人とは本化地涌の菩薩なり云云。

 第二十五 建立御本尊等の事
 御義口伝に云く、此の本尊の依文(えもん)とは如来秘密・神通之力の文なり。
 戒定慧(かいじょうえ)の三学は、寿量品の事の三大秘法是れなり。日蓮慥(たしか)に霊山に於て面授口決(めんじゅ・ぐけつ)せしなり。本尊とは法華経の行者の一身の当体なり云云。

 第二十六 寿量品の対告衆の事
 御義口伝に云く、経文は弥勒(みろく)菩薩なり。然りと雖も滅後を本とする故に日本国の一切衆生なり。中にも日蓮等の類い・南無妙法蓮華経と唱え奉る者是なり。弥勒とは末法法華の行者の事なり。弥勒をば慈氏(じし)と云う。法華の行者を指すなり。章安大師云く「彼が為に悪を除くは・即ち是れ彼が親なり」と。是れ豈(あに)弥勒菩薩に非ずや云云。

 第二十七 無作三身の事 種子尊形三摩耶(さまや)
 御義口伝に云く、尊形とは十界本有の形像なり。三摩耶とは十界所持の物なり。種子とは信の一字なり。所謂南無妙法蓮華経、改めざるを云うなり。三摩耶とは合掌なり。秘す可し・秘す可し云云。

[御義口伝 下 本文]その五に続く






by johsei1129 | 2019-11-04 18:28 | 御義口伝 | Trackback | Comments(0)


<< 末法の本仏の立場で法華経一部二...      末法の本仏の立場で法華経一部二... >>