日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 11月 06日 ( 3 )


2015年 11月 06日

南条時光が屋敷を新築するにあたり「棟札」を願い出たことを知るされた書【上野殿御書】

■出筆時期:建治元年(1275年)八月十八日 五十四歳歳御作
■出筆場所:身延山中の草庵にて。
■出筆の経緯:本抄は南条時光が家を新築するにあたり大聖人に「棟礼」を願い出たことへの返書となっております。

大聖人は、須達長者が釈尊に寄進した祇園精舎の火災の因縁と釈尊がこの文を唱へれば火災が起きないという故事を
引いて、この「聖主天中天迦陵頻伽声哀愍衆生者我等今敬礼」と言う文は、「今以てかくの如くなるべく候。返す返す信じ給うべき経文なり」と説いて、この文を記された「棟礼」を伯耆公(日興上人)にもたせたものと思われます。
尚、時光の屋敷がその後火災にあったとの記録はなく、日興上人が身延離山後、時光は自領地を日興上人に寄進し、現在の富士大石寺の基盤を作られた開基檀那となります。
■ご真筆:現存しておりません。

[上野殿御書 本文]

態と御使い有難く候、夫れについては屋形造の由、目出度くこそ候へ。
何か参り候いて移徙申し候はばや、一つ棟札の事承り候書き候いて此の伯耆公に進せ候。
此の経文は須達長者・祇園精舎を造りき、然るに何なる因縁にやよりけん須達長者七度まで火災にあひ候時、長者此の由を仏に問い奉る。仏答えて曰く汝が眷属・貪欲深き故に此の火災の難起るなり。
長者申さく・さていかんして此の火災の難をふせぎ申すべきや、仏の給はく辰巳の方より瑞相あるべし、汝精進して彼の方に向へ、彼方より光ささば鬼神三人来りて云わん。南海に鳥あり鳴忿と名く此の鳥の住処に火災なし、又此の鳥一つの文を唱うべし、其の文に云く「聖主天中天迦陵頻伽声哀愍衆生者我等今敬礼」云云。此の文を唱へんには必ず三十万里が内には火災をこらじと・此の三人の鬼神かくの如く告ぐべきなり云云。

須達・仏の仰せの如くせしかば少しもちがはず候いき、其の後火災なきと見えて候。これに依りて滅後・末代にいたるまで此の経文を書きて火災をやめ候。今以てかくの如くなるべく候。返す返す信じ給うべき経文なり。是は法華経の第三の巻化城喩品に説かれて候、委しくは此の御房に申し含めて候、恐恐謹言。

八月十八日  日 蓮 花 押
上野殿御返事

by johsei1129 | 2015-11-06 22:50 | 南条時光(上野殿) | Comments(0)
2015年 11月 06日

GOSHO 立正安国論10  災難の証拠六

諸山(みな)燋燃(しょうねん)して天竜も雨を(くだ)さず、

All the mountains will be swept by fire, and the heavenly beings and dragons will no longer send down rain.

Mountains will erupt in flames, but heaven’s dragon will refuse to cause rain.

苗稼(みょうけ)も皆枯死(こし)し、生ずる者(みな)死し尽き、余草(さら)に生ぜず、

The seedlings of the crops will all wither and die, all the living plants will perish, and even the weeds will cease to grow any more.

Fields of sprouting crops will wither and fail; where plants have grown, they will die. Even weeds will not grow.

土を()らし、皆(こん)(あん)に日月も(みょう)を現ぜず、四方皆亢旱(こうかん)して(しばし)ば諸悪(ずい)を現じ、

Dust will rain down until all is darkness and the sun and moon no longer shed their light. All the four directions will be afflicted by drought, and evil omens will appear again and again.

Dust storms will darken the sky, blotting out the sun and moonlight. Droughts shall proliferate in all directions. Evil omens will continuously appear.

十不善(ごう)(どう)(とん)(じん)()倍増して衆生、父母に()ける之を()ること(しょう)鹿(ろく)の如くならん、

The ten evil acts will increase greatly, particularly greed, anger, and foolishness, and people will think no more of their fathers and mothers than does the roe deer.

The ten kinds of misconduct, especially those arising from greed, anger, and stupidity, will dramatically increase. Preoccupied with self-preservation, like timid roe deer, people will neglect their parents.

衆生及び寿命(じゅみょう)色力(しきりき)()(らく)(げん)じ、人天の楽を遠離(おんり)し、皆(ことごと)く悪道に()せん、

Living beings will decline in numbers, in longevity, physical strength, dignity, and enjoyment. They will become estranged from the delights of the human and heavenly realms, and all will fall into the paths of evil.

The population will decrease as the people’s longevity, physical vigor, virtue, and peace of mind wane. Removed from the comfort of the worlds of humanity and rapture, they will descend into the evil path.

()くの如き不善(ごう)の悪王・悪比丘(びく)、我が正法を毀壊(きえ)し、天人の道を損減(そんげん)し、諸天善神・王の衆生を悲愍(ひみん)する者、此の(じょく)(あく)の国を()てて、皆(ことごと)余方(よほう)(むか)わん」已上。

The wicked rulers and monks who perform these ten evil acts will curse and destroy my correct teaching and make it difficult for those in the human and heavenly realms to stay there. At that time the benevolent deities and heavenly kings, who would ordinarily take pity on living beings, will abandon this impure and evil nation, and all will make their way to other regions.

Malevolent kings and monks committing evil acts will slander and destroy the correct Law, causing the people in the worlds of humanity and rapture to lose sight of the correct paths. Although they are supposed to sympathize with and protect the people who follow the king, all guardian deities will abandon this corrupt nation for other lands.


                       つづく Next
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by johsei1129 | 2015-11-06 20:57 | PASSAGE OF NICHIREN | Comments(0)
2015年 11月 06日

仏を供養する功徳よりもすぐれて候なれば仏にならせ給はん事疑いなし、と説いた【高橋殿御返事】

【高橋殿御返事】
■出筆時期:建治元年(1275年)七月二十六 五十四七歳御作
■出筆場所:身延山中の草庵にて。
■出筆の経緯:本抄は日興上人の叔母で、駿河国富士・賀島に住む高橋六郎兵衛入道の妻妙心尼(後の窪尼)に与えられた消息です。
本抄で大聖人は「なによりも入道殿の御所労なげき入って候」と記されおられるように、夫の高橋六郎兵衛入道は重い病に罹っており、その平癒のために妙心尼は剃髪し出家したと思われます。
大聖人は法華経の法師品を文を引いて「一劫が間釈迦仏を種種に供養せる人の功徳と末代の法華経の行者を須臾も供養せる功徳とたくらべ候に其福復彼に過ぐと」記され、妙心尼の種々の供養は釈迦仏に一劫という長い愛で供養する功徳より優れていると称えたられておられます。
また夫の病状については「しばらくいき(生き)させ給いて法華経を謗ずる世の中御覧あれと候へ」伝え、少しでも生きながらえて、日蓮を二度も島流しにした日本国の人々がどうなるかよく見ておくように伝えてくださいと妙心尼を慰められておられます。これは死を目前にした高橋入道に生きる目標を与えた大聖人の慈悲であると拝配されます。

尚大聖人は本抄を記した二十日後の八月十六日にも夫の病気回復を願う妙心尼ほ励ます手紙を送られておられます。妙心尼御前御返事(病之良薬御書)
■ご真筆:現存しておりません。古写本:日興上人筆(富士大石寺蔵)

[高橋殿御返事 本文]

瓜一篭ささげひげこえだまめねいもかうのうり給び候い畢んぬ。
付法蔵経と申す経にはいさごのもちゐを仏に供養しまいらせしわらは百年と申せしに一閻浮提の四分が一の王となる所謂阿育大王これなり。

法華経の法師品には而於一劫中と申して一劫が間釈迦仏を種種に供養せる人の功徳と末代の法華経の行者を須臾も供養せる功徳とたくらべ候に其福復彼に過ぐと申して法華経の行者を供養する功徳すぐれたり、これを妙楽大師釈して云く「供養すること有らん者は福十号に過ぐ」と云云、されば仏を供養する功徳よりもすぐれて候なれば仏にならせ給はん事疑いなし。其の上女人の御身として尼とならせ給いて候なり。いよいよ申すに及ばず。

但しさだめて念仏者にてやをはすらん。たうじの念仏者持斎は国をほろぼし他国の難をまねくものにて候、日本国の人人は一人もなく日蓮がかたきとなり候いぬ、梵王帝釈日月四天のせめをかほりてたうじのゆきつしまのやうになり候はんずるにいかがせさせ給うべきいかがせさせ給うべき、なによりも入道殿の御所労なげき入って候、しばらくいきさせ給いて法華経を謗ずる世の中御覧あれと候へ。日本国の人人は大体はいけどりにせられ候はんずるなり。
日蓮を二度までながし法華経の五の巻をもてかうべを打ち候いしはこ(懲)り候はんずらむ。

七月二十六日   日 蓮 花押
   御返事

by johsei1129 | 2015-11-06 18:52 | 弟子・信徒その他への消息 | Comments(0)