日蓮大聖人『御書』解説

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2016年 04月 11日

 当体義抄文段 六  「諸法」は即ち是れ染浄の二法、「実相」は即ち是れ真如の妙理なり。


一 十界の()(しょう)即ち妙法蓮華の当体(とうたい)なり

 初めに法体(ほったい)に約す、(また)二。初め十界の事相に約して当体蓮華を明かし、次に「問う一切衆生」の下に所以(ゆえん)を釈するなり。

  「十界の依正」とは即ち三千の諸法なり。三千の中に(しょう)(おん)二千を(しょう)と為し、国土一千を()に属するが故なり。()の故に文の意は、十界三千の諸法(そく)妙法蓮華の当体なり、故に我等衆生も妙法の全体なること勿論(もちろん)なり。四()の引証、皆此の意なり。是れ則ち十界三千の事相(じそう)に約して当体蓮華を明かすなり。 

一 問う一切衆生の当体乃至皆()れ妙法の体なるや

  是の下は十界三千の事法(そく)妙法の当体なる所以(ゆえん)を釈するなり。

問の意に云く、我等衆生の当体(そく)妙法の全体ならば、九界の業因・業果も(みな)是れ妙法の体なりや。若し爾らば、其の(いわれ)如何(いかん)と問うなり。

故に答の下に体一相異・相異体一に約して其の所以を釈するなり。文を(わか)かちて二と為す。初めに正釈、次に「大円(だいえん)(がく)」の下は引証。正釈、亦二。初めに釈、次に「()くの如く」の下は結。初めの釈、亦二。初めに法、次に「譬えば(すい)(しょう)の(乃至)如し」の下は(たとえ)。初めの法、亦二。初めに体一相異、次に「此の(めい)()」の下は相異体一なり云云。  

一 法性(ほっしょう)(みょう)()(せん)(じょう)の二法有り等

是の下は体一相違なり。文意に云く、法性の妙理は是れ一なりと雖も、染浄の二法(くん)じて(めい)()の二法と成る。()の故に相異なり。「此の迷悟」の下は相異体一を明かすなり。故に「此の迷悟の二法、二なりと(いえど)も然も法性(ほっしょう)真如(しんにょ)の一理なり」と云うなり。  

一 譬えば(すい)(しょう)の(乃至)如し等

  (たとえ)の文、亦二。初めに体一相異、次に「譬えば(ひと)(ゆめ)に(乃至)如し」の下は相異体一なり。初めの体一相異、亦二。初めに譬、次に(がっ)()。初めの体一相異の譬とは、即ち水精の譬に分明(ふんみょう)なり。合譬の文も亦明らかなり。  

一 悪縁(あくえん)()えば(まよ)いと成り等

  問う、(さき)に「染法(ぜんぽう)は薫じて迷いと成り」等と云うは如何。

  答う、前には体薫に約し、今は用薫に約す。即ち是れ()(けん)なり。  

一 (さとり)は即ち法性(ほっしょう)なり等

  問う、(さき)に「悟は即ち仏界なり」等と云うは如何。

  答う、生仏(しょうぶつ)は是れ能迷・能証、無明(むみょう)・法性は所迷・所証なり。(また)是れ互顕なり。  

一 譬えば(ひと)(ゆめ)に(乃至)如し

  是の下は相異体一に譬うるなり。「種種の善悪(ぜんなく)(ごう)」は是れ相異なり。「一心に見る所」は是れ体一なり。「一心は法性(ほっしょう)」の下は合譬の文なり。此の文に前後有りと雖も、其の意は相異体一なり。(しばら)く文勢に乗じて、先ず一心を真如(しんにょ)に合するなり。是の例、諸文にも(これ)多きなり。  

一 ()くの如く(こころ)()れば等

是の下は(けつ)(もん)なり。 

一 大円(だいえん)(がく)(しゅ)多羅(たら)文。

是の下は第二に引証(いんしょう)なり。  

一 無始(むし)(げん)無明(むみょう)文。

 一切衆生、生々の始め無し、故に無始と云う。無明に真実の(しょう)無きこと、幻師の種々の事を幻作するが如し。故に「幻・無明」と云うなり。大論の六・二。 

一 大論九十五の夢の(たとえ)・天台一()の玉の譬

  即ち(さき)の両譬なり。大論九十五・三、止観六・七十六。  

一 ()の法は(ほう)()に住して等

 「是の法」は無明、「法位」は法性(ほっしょう)、「常住」は体一なり。 

一 心と仏と(およ)び衆生等

「心」は是れ心体真如の妙理、「仏と及び衆生」は(せん)(じょう)の二法なり。  

一 諸法(しょほう)実相(じっそう)文。

  「諸法」は(すなわ)ち是れ染浄の二法、「実相」は即ち是れ真如の妙理なり。 

一 又()き釈には(せん)の六に云く等

  ()(よう)の下十一。見合すべし。 

一 三身(ならび)に常なれば

  「三身」は(まさ)に「三千」に作るべし。指要抄の意、()なり。


                 つづく
当体義抄文段 目次



by johsei1129 | 2016-04-11 10:28 | 日寛上人 御書文段 | Comments(0)


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