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日蓮大聖人『御書』解説

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2015年 11月 29日

撰時抄愚記 下一五

七日

 
 第三十一段 閻浮提第一の聖人


一 いまにしもみよ等

  此の下は第三に、日蓮は(えん)()第一の聖人なることを明かす、三あり。

  初めに略して(けん)()兵乱(ひょうらん)を示し、次に「外典に曰く」の下は広く釈し、三に「されば国土いたくみだれば」の下は結。初めの兼知兵乱を示す中に、()ず正しく示し、次に信伏(しんぷく)を明かす中に内外(ないげ)の例を引くなり。(註:兼知=かねて知る事。予知、予言。兼讖と同義)

一 月支(がっし)の大族王。

  西域(せいいき)四・二。註の所引の如し。

一 (むね)(もり)(かじ)(わら)うや()まう等

  「(かげ)(とき)」の二字は(まさ)に「能員(よしかず)」に作るべし。即ち是れ比企四郎(ひきしろう)能員なり。東鑑(あずまかがみ)第四の元暦(げんりゃく)二年、盛衰記四十五・五の如し。此の能員は安国論所覧(しょらん)の比企大学三郎の父なり。

一 提婆(だいば)乃至南無と唱え等

  増一(ぞういち)阿含(あごん)四十六・十三に云云。「南無」の事、種々の因縁は林の二十・二十、愚案記の十六巻五十七に云云。

一 南無日蓮聖人等

  聖人知三世抄二十八・九に云く「日蓮は一閻浮提(いちえんぶだい)第一の聖人なり」文。経に云く「()(にち)大聖尊」云云。「尊」とは人なり。人即尊なり。「唯我独尊(ゆいがどくそん)・唯我一人(いちにん)(これ)を思え、(まさ)に知るべし「大聖人」とは即ち仏の別号なり。是れ(すなわ)ち末法下種の教主なるが故なり。江戸阿私加大論二十二・十六。


つづく


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by johsei1129 | 2015-11-29 13:06 | 日寛上人 御書文段 | Trackback | Comments(0)


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