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日蓮大聖人『御書』解説

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2019年 11月 10日

大学と申す人は、ふつうの人には似ず、日蓮が御勘気の時、身を捨てかたうどして候ひし人なり、と記した【大学殿事】

【大学殿事】
■出筆時期:弘安元年(1278年)二月二十五日 五十七歳御作
■出筆場所:身延山中の草庵にて。
■出筆の経緯:本抄は幕府儒官で強信徒の大学三郎に宛てられた書です。原文はかなりの長文と思われますが、重要な箇所が断簡として残されております。その箇所は大学三郎が大聖人の竜ノ口の法難時に、四条金吾と同様に、大学三郎自らの死を賭して立ち会われたことを伺わせる貴重な書となっております。
大聖人は本抄で、大学三郎が竜ノ口の法難の際「御(日蓮上人)ためにはくびもきられ、遠流にもなり候へ。かわる事ならばいかでか・かわらざるべき」と言われたと示されておられます。

また大聖人は立正安国論を北条時宗に献上する際、事前に大学三郎に見せており、門下の中でも学識の優れた信徒であったと言えます。
■ご真筆:妙成(みょうじょう)寺所蔵。
大学と申す人は、ふつうの人には似ず、日蓮が御勘気の時、身を捨てかたうどして候ひし人なり、と記した【大学殿事】_f0301354_20292555.jpg


















[大学殿事 本文]
 
(この前の文は残されておりません)
いのりなんどの仰せかう(蒙)ほるべしとをぼへ候はざりつるに、をほ(仰)せ・た(給)びて候事のかたじけなさ。

 かつはし(師)なり、かつは弟子なり、かつはだんな(檀那)なり。御ためにはくび(頸)も・き(切)られ、遠流にもなり候へ。かわる事ならばいかでか・かわらざるべき。されども此の事は叶ふまじきにて候ぞ。
 
 大がく(学)と申す人は、ふつうの人にはに(似)ず、日蓮が御かんき(勘気)の時、身をすて・かたうど(方人)して候ひし人なり。

 此の仰せは城(じょう)殿の御計らひなり。城殿と大学殿は知音(ちいん)にてをはし候。
 其の故は大がく殿は坂東第一の御てかき(手書)、城介(じょうのすけ)殿は御て(手)をこの(好)まるる人なり。
 
 (この後の文も残されておりません)




by johsei1129 | 2019-11-10 20:17 | 弟子・信徒その他への消息 | Trackback | Comments(0)


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