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日蓮大聖人『御書』解説

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2019年 12月 01日

唯受一人本門弘通の大導師と定めた直弟子日興上人に与えられた血脈相承書【法華本門宗血脈相承事】三

 第六に住教顕観。
 七に住教非観。
 八に覆教顕観(ふきょうけんかん)。
 九に住教用観。
 十に住観用教。
 此の五重は上の五重の如し。思惟す可し。

 問うて云く、本迹殊なりと雖も不思議一なり。本迹の教に於て別して不思議の観理を顕わす故にと云云。機情に約すれば本迹に於て久近の異なり有る可し。是れ一往の浅義なり。内証に約して之を論ずれば勝劣有る可からず。再往の深義は不思議一なり云云。如何が意を得可けんや。
 答えて云く、住教顕観は煩悩即菩提、住教非観は法性寂然、覆教(ふきょう)顕観は名字判教、住教用観は不思議一、住観用教は以顕妙円(いけんみょうえん)と申す大事是なり。教観不思義・天然本性の処に独一法界の妙観を立つ。是を不思議の本迹勝劣と云う。
 亦絶対不思議の内証・不可得・言語道断の勝劣は天台・妙楽・伝教の残す所、我が家の秘密・観心直達(じきたつ)の勝劣なり。
 迹と云う名ありといえども有名(うみょう)無実・本無今有(ほんむこんぬ)の迹門なり。実に不思議の妙法は唯寿量品に限る故に不思議一と釈するなり。迹門の妙法蓮華経の題号は本門に似ると雖も義理・天地を隔(へだ)つ。成仏亦水火の不同なり。久遠名字の妙法蓮華経の朽木書(くちぎがき)なる故を顕さんが為に一と釈するなり。末学疑網を残すこと勿れ。日蓮・霊山会上・多宝塔中(たっちゅう)に於て親(まのあ)たり釈尊より直授し奉る秘法なり。甚深甚深・秘す可し秘す可し、伝う可し伝う可し。

 摩訶止観七面口决とは依名判義・附文元意・寂照一相・教行証・六九二識・絶諸思慮(ぜっしょしりょ)・出離生死の一面なり已上。
 伝教大師云はく「一切諸法は本より已来(このかた)不生不滅・性相凝然(しょうそうぎょうねん)たり。釈迦は口を閉ぢ、身子は言を絶す云云」。是は迹門天台・止観の内証なり。本門日蓮の止観は釈迦は口を開き、文殊は言語(ことば)す。迹門不思議・不可説、本門不思議・可説の証拠の釈是なり。
 
 又三大部に於て一同十異・四同六異之有り。伝教・仏立寺より之を口决す。
 一同とは名同なり。十異とは名同義異・所依異・観心異・傍正異・用教異(ゆうきょうい)・対機異・顕本理異・修行異・相承異・元旨異なり。
 四同とは名同・義同・所依同・所顕同なり。
 六異とは釈異・大綱網目異・本末異・観心異・教内外観異・自行化他異・是なり。
 今要を以て之を言わば迹本観心・同名異義なり。始終・本末、共に修行も覚道も時機も感応も皆勝劣なり。

 此の下・二十四番勝劣なり。
 一に、彼の本門は我が迹門。
 二に、彼の勝は此の劣。
 三に、彼の深義は予が浅義。
 四に、彼の深理は此の浅理。
 五に、彼が極位(ごくい)は此の浅位。
 六に、彼の極果は此の初心。
 七に、彼の観心は此の教相。
 八に、彼は台星の国に出生し、此れは日天の国に出世す。
 九に、彼は薬王、此れは上行。
 十に、彼は解了(げりょう)の機を利し、此れは愚悪の機を益(やく)す。
 十一に、彼の弘通は台星所居の高嶺なり、此の弘経は日王能住の高峰なり。
 十二に、彼は上機に教え、此れは下機を訓ず。
 十三に、彼は一部を以て本尊と為し、此れは七字を本尊と為す。
 十四に、彼は相対開会(かいえ)を表と為し、此れは絶対開会を表と為す。
 十五に、彼は熟脱、此れは下種。
 十六に、彼は衆機の為に円頓者初縁実相と示し、此れは万機の為に南無妙法蓮華経と勧む。
 十七に、彼は悪口怨嫉(あっくおんしつ)、此れは遠島流罪(おんとうるざい)。
 十八に、彼は一部を読誦すと雖も・二字を読まざること之在り。此れは文文句句悉く之を読む。
 十九に、彼は正直の妙法の名を替えて一心三観と名く。有の儘(まま)の大法に非ざれば帯権の法に似たり。此れは信謗彼此(しんぼうひし)・決定(けつじょう)成菩提・南無妙法蓮華経と唱え懸(か)く。
 二十に、彼は諸宗の謬義(みょうぎ)を粗書き顕すと雖も・未だ言説せず。此れは身命を惜まず他師の邪義を糺(ただ)し三類の強敵を招く。
 二十一に、彼は安楽・普賢の説相に依り、此れは勧持・不軽の行相を用ゆ。
 二十二に、彼は一部に勝劣を立て、此れは一部を迹と伝う。
 二十三に、彼は応仏のいきをひかう、此れは寿量品の文底を用ゆ。
 二十四に、彼は応仏昇進の自受用報身の一念三千・一心三観。此れは久遠元初の自受用報身・無作本有(むさ・ほんぬ)の妙法を直ちに唱う。

 此れ等の深意(じんい)は、迹化の衆・普賢・文殊・観音・薬王等の大菩薩にも付属せざる所の大事なれば知らざる所の秘法なり。況んや凡師に於てをや。



法華本門宗血脈相承事(本因妙抄) 本文]その四に続く




by johsei1129 | 2019-12-01 18:46 | 血脈・相伝・講義 | Trackback | Comments(1)
Commented by skuna@docomo.ne.jp at 2014-07-06 02:37 x
実はブログが出来てからお気に入りに入れててチェックしてたんです。

こんな風に書き込むのは初めてだし、もしかしたら承認されないんじゃないかなぁって思ったんですけど…

実は家族のこと、とくに子供のこととか、別れた旦那のことで凄くつらい思いをしてた時に、色々ブログをさまよってたら、こちらのブログにたどり着いたんです。

いつの間にかこの素敵なブログの世界観に吸い込まれて、なんだか私自身が救われた気持ちになれたのは言うまでもありません。

こんな風に自分が正直になれたり、凄く感謝してる思いです。

勝手にこんなこと言われても困っちゃいますよね?ごめんなさい。。。

もっともっと知りたくなったっていうのもあって、私の直接の連絡を入れておきました。

こんなに素敵なブログの管理してるんだから、ご自身にも魅力があるんじゃないかって・・・勝手に思っちゃって、私の連絡のせておいたのはそれが理由なんです。(もし迷惑だったら削除して頂いても構いませんからね。)

ちょっと不安定な天気が続いちゃいますけど、風邪とか気を付けてくださいね。お身体ご自愛ください。


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